FREAKY 13 DEAKY

酔いどれの誇りと踊る熊へ

三浦哲郎「メリー・ゴー・ラウンド」の余韻

2016-02-27 19:22:32 | 日記
衝撃と刹那さの感情がメリーゴーラウンドの様に浮き沈む!

最後はどうなるのか?

この親子、父と幼い娘はどうなるのか?

刹那すぎる。

あまりにも。

でも微かだがもう親子心中はしないだろうと思った。

なぜなら、この短編の題名が「メリー・ゴー・ラウンド」に救いを見たから。

メリー・ゴー・ラウンドの木馬たちが夢の中を通じて幼子のチサを助けたからだ。

そして思いとどまった泣き震えている父親の背中に

亡き妻と同じようにそっと手を添えて目を閉じたチサ。

この描写からも思いとどまらせたという感じを受けた。

そして作者がその後父子がやっぱり心中してしまったという意図がもしあれば

木馬たちの助けが無意味になってしまうからだ。

幼い娘を間一髪で救った夢の中の木馬たちは母が形を変えたものなのかどうかは分からない。

でも意味があったのだとこれは読める!

だからもう二度と心中はないと解釈した。

しかし、とても悲しくとても切ない…でも良い物語だ。


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このお題好きだなァ~

2016-02-27 13:55:41 | 日記
「600万ドルの男」!

「超人ハルク」!

600万ドルと言ったってクイズで当たった人じゃあないんだよ。

宇宙飛行パイロット=スティーブ・オースチン。

リー・メジャーズ演じるハーフ・サイボーグ人間の物語。

飛行練習中大事故にあい死線を彷徨う。

大手術時に研究所の陰謀で本人に承諾なしにサイボーグにされてしまう!

その費用「600万ドル」!

超人的能力を備わりながらも悩める男を演じる。

カッコいいんだなこれが。

ハルクはシュワルツェネッガーよりも凄いルー・フェリグノ!

これは映画よりももっと暗くて良いのだ。

化学実験の想定外の事故により超人になってしまう。怒りの感情が発火装置となる。

この主人公も彷徨い続けるのだ。悩みながら。

好きだなこの展開が。

ネクラな俺には波長が合ったドラマだった。

今みたいな劇場用映画ばりのスケール感まったくないし安いつくりが画面に出てしまうけども

関係ないくらい面白かったのだ。

40年前くらいのドラマだから当たり前なんだけど。

今みたいに情報や物が溢れていない世の中で育った昭和40年代オタク少年らには確実に支持されたのだ。

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念力パワーアップ?

2016-02-27 11:00:17 | 日記
「よりぬきマザーグース」谷川俊太郎訳 岩波少年文庫

兎に角、やる気が薄れたり勘が鈍ったりグズグズになったら読む。

いやその前に酒を控えてご飯食べてテレビ観るのを止めて早く寝る。

そして午前中できれば朝にこの詩集をつらつら読み始める。

そしたらエネルギーチャージ。

冴えるんだよ。

NOドラッグ!

NOアルコール!

YESポエム!

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堀辰雄「鼠」を読みましたよ。

2016-02-24 18:33:14 | 日記
400時詰め原稿用紙にて僅か7~8枚くらいの短編。

10歳の男子の達の物語。

舞台は他愛ない子供の達の隠れ家いわゆる秘密基地だ。

昔の日本には小学生が遊び場に出来るような空き家が沢山あったのだな。

現代の「空き家問題」とは全く違う牧歌的な匂いのする空き家があったんだね。

古畳を数人の仲間同士運び込んで「秘密基地」をこしらえて遊んでいた。

めいめいが持ち寄ったもので遊んでいたがある一人が、ヴィーナス像をうちから持ってきた。

最初は静かに回しながら眺めて楽しんでいたのにそこはやはりアホな10歳男子だ。

取り合いになり壊してしまう…

そこから幽霊騒ぎが起こり、気持ち悪い場所から去っていく男子らをよそに一人通い続ける男の子がいた。

その男子は幽霊騒ぎになった秘密基地で何を見たのか…いったいその男子に何があったのか…

↓   ↓   ↓

一読して10歳前後の自分自身を思い出して軽い眩暈がした。

おそらく個人差はあるが男子の10歳あたりから徐々に性の目覚めに入ると思う。

秘密基地は小学校低学年の時大好物な一つだった。

子ネズミの群れが「秘密の隠れ家」でひっそりと遊ぶのだ。

かび臭い薄暗い空間に居ること自体背徳感の中で遊ぶことだ。

その空間を独り占めしたいな、という記憶もある。

でも間もなくそんな隠れ家や基地を皆捨てていく。



性に目覚め始めた少年はいずれ秘密基地から離れていく。

秘密基地から一人でいたい場所が欲しくなる。それが自然だ。

物語中に、なぜ一人の男子が家からくすねて来たものの一つがヴィーナス像というのも性の目覚めの前兆を

予感させる。

幽霊話をでっち上げひとり通い続ける少年。

突然母親をなくし悲しみに暮れる少年は首の部分だけ見つからないヴィーナス像に母親の顔を見る。

母の亡霊なのか幻想なのかどちらでも良い。

少年はその亡霊と口づけをする…。

おそらくこの少年は他に隠れ家を見つけて遊びはじめた男子らよりも一足早く早熟になったのだ。

50年弱生きていればそんな時間差は何の問題もないと今は思う。

好奇心と恐怖から愛情と恐怖へ。

最初の精通の恐怖感と快感と戸惑い。

恍惚(エクスタシー)を体験した少年の姿で物語が終わる。


その入り混じった感情は10歳過ぎの私にもその後の人生を決定的にしたと思う。

皆そうやって「くぐり抜けて」大人になっていく。そして忘れていく。

思い出す…

小学5、6年生の時のクラスメート。勿論女子も。好きだった子の顔も思い出す。嫌いだった先生の顔も。恋をした

先生の顔も。

そんなことを思い出すのは私一人だとも思う。

きっと他のみんなは子供の進学のことや家のローン返済やら親の介護のことやら諸々の問題で

思い出す余地も余裕も無い。

だからかつて遊んだ仲間の代わりに思い出す。

これからもそうする。










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父との対話①

2016-02-22 18:33:11 | 日記
お前は夢がないんだな。

自分の将来を真剣に考えていない。

すぐ逃げる。逃げ癖がしみついている。

チョットやれたことを大きくやったと都合よく解釈する。

忍耐力がない。

何ごとも続かない。

……

おそらくこんな言葉を投げかけられて発奮して偉業を成し遂げる人もいるのだろうが。

オレはその言葉通り「期待に応えて」やってやろうと思って生きてきた。

◎今の自分のダメさ加減を、ひとのせいにしてはいけない。byロッキー・バルボア

そんなつもりじゃない。

本当に素直にそう思われたことを「裏切らないように」指摘された通り生きてきた。

誰が間違っている訳じゃない。

しかし自分が死ぬまで背負っていく言葉に影響されながら生きていくのだ。

本質は変わらない。

三つ子の魂百まで。

真実の言葉。

誤魔化さなくていい。

そのまま受け入れていく。生きていくのだ。

誰も助けてくれない、自分は自分で守っていく。一人で決断していく。

勿論、そんな中で様々な人らに助けられながら自分は生きていた。

だから期待して生きるな。

最初からあてにして生きるな。

自分をあてにして生きていきたい。


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