G7サミットを広島で開催したいと強く願った岸田さん。
その願いが叶い、各国首脳の平和記念資料館へも案内出来ました。
資料館は東館と本館があるそうです。
特に衝撃的で原爆の悲惨さを知るには本館を見なければ意味がないと言われています。
オバマさんの時は資料館での見学は10分だったそうですから、
見学をしたのか、したとしてもお座なりで東館をちょっと覗いただけ、と思います。
今回のサミットでは原爆資料館見学を躊躇った首脳もいたそうです。
特にアメリカは躊躇というよりも拒否したようです。
そりゃあそうでしょ。
国際法違反であり、戦争犯罪と言える事をしたのですから。
民間人を標的に、原爆の効果を知る目的をもって投下したのです。
それも広島と長崎にはそれぞれウランとプルトニウム、別々の爆弾を使用したのです。
世界で初めて原子爆弾を投下し、その効果、影響を調べる実験だったのです。
ですからその加害国の大統領が悲惨で残酷な展示物がある本館には行きたくなかったと思います。
しかし、多くの遺品も展示している本館こそ見て欲しいです。
核保有国であり、史上初めて使用したアメリカ大統領見ておくべきです。
でも見たくない。
悪事を働いた証拠は見たくない。と本館への入館は拒否したようです。
ところが下の記事にある様に、入館したのは東館ですが、本館の展示物を東館に移動させたとか。
苦肉の策と言いましょうか、妙案と言いましょうか。
記事を抜粋すると、
被爆の惨禍を伝える本館にある被爆者の遺品などの展示物を、東館に移す特別な見学対応が取られた
原爆を投下した米国との交渉過程で政府は情報管理の徹底を求められた。この影響で随行者はごく少数に絞られ、館長や地元首長は同行できなかった。
G7首脳がそろって館内に滞在した時間は約40分。オバマ氏の滞在時間の約4倍だった。米英仏の核保有3カ国の現職トップと被爆者との対話も初めて実現した。
バイデン大統領の反応は絶対知られたくないとのアメリカ。
その為に日本は徹底した情報管理をするからと是非見学して欲しいと交渉したようです。
アメリカは国際法違反だった事を分かっているからこその入館拒否であり、
出来る事なら、見たくない、知られたくない、そんな心境なのでしょう。
核保有国のイギリスやフランスの大統領はアメリカのような過ちを犯さないと誓って欲しいです。
そしてアメリカには「過ちは繰り返さぬから」と被害者に、そして全世界に誓って欲しいです。
そう考えると、一番見学すべきはプーチンであり習近平や金正恩でしょう。
但し、彼らは残虐な被害を見たところで心は動かないかもわかりません。
特に金正恩は残虐な性格ですから、こんな威力があるなら恫喝する好材料だと逆効果になりそうですが。
最後に産経新聞の「主張」を紹介します。
内容を抜粋すると、
G7首脳声明は、ロシアに抗戦するウクライナに対し、必要とされる限りの支援を約束した。世界のいかなる場所でも力による現状変更に強く反対するとした。
ロシアの侵略が成功すれば、法の支配に基づく国際秩序は瓦解する。それはグローバルサウスの国々にとって最悪の事態になるとG7も粘り強く説き、ロシア包囲網への同調を募っていくべきだ。
核の脅威から諸国民を現実的に守る重要性についても語られるべきだった。核兵器不使用の機運を高めることは重要だが中露、北朝鮮が「核兵器のない世界」の実現に協力するとは極めて考えにくいからだ。
核兵器の脅威には自国または同盟国の核兵器の備えで抑止するしかない厳しい現実がある
この「主張」に賛同します。
ロシアの侵略を成功させるわけにはいきません。
成功すればそれが前例となり、中国や北朝鮮が好き放題をし、国際秩序が乱され、瓦解します。
また日本は核保有国であり独裁国家である3か国が隣国である極めて不利な状況に置かれています。
核廃絶は綺麗ごとであり、ウクライナ戦争で核保有を放棄すればどうなるか理解し、
核保有は無理であってもアメリカとの核共有をすべきです。
理想ではなく、現実を見るべきだと強く思います。
※おまけ
首脳らのバックの壁画、何か見覚えがあります。
少し霞んだ様なぼんやりした様な。
砂漠のラクダの隊列。
記憶にあるのは茶系でしたが、この壁画はグリーン系ですね。
調べてみると広島出身で被爆者でもあった平山郁夫画伯の作品だそうです。
https://mainichi.jp/articles/20230520/k00/00m/040/155000c
★追記:なぜ広島原爆記念館にラクダの絵なのか、考えました。
平山郁夫氏は親中だと聞いた事があります。
しかし親中なりの訴えがこの壁画に込められているのではと。
砂漠とラクダ、そして原爆。
中国はウイグル自治区の砂漠地帯で核実験を何度かしています。
原爆記念館でよく目立つところに大きな壁画。
もしかしたらこの壁画は平山画伯なりの抗議なのか、とも。
特に被爆者である平山氏。
親戚縁者に犠牲になった方もおられるでしょう。
勝手な憶測ですが、ふと思いました。