木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

マイケル・シェンカー IN  名古屋 2010

2010年01月20日 | ロックマニア
1月14日、木曜。
名古屋の新栄にあるダイヤモンド・ホールへマイケルを観に行った。
マイケルといっても、ジャクソンではない。
マイケル・シェンカーである。
マイケルは80年代のハードロック界にあって、エドワード・ヴァンヘイレン、ゲーリー・ムーアと並んで新御三家ギタリストと呼ばれた人物である。
白と黒に塗り分けられた独特のフライングVを持って鮮烈な印象を残したロッカーである。
いろいろ伝説も多く、何年か前のダイヤモンド・ホールでのライブでは演奏不可能なほど、べろべろに酔っていて、早々とライブが終了された、などという話もある。
今回も大丈夫かなどと、一抹の不安が頭をよぎる。
メンバーはゲーリー・バーデン(vo)、サイモン・フィリップス(dr)、ニール・マーレイ(b)、ウエイン・フィンドレー(g、kb)にマイケルの5人構成である。

いつも通り、早目に新栄に行き、居酒屋で一杯引っ掛けてから行くことにする。
前回、ハノイ・ロックスのライブの時に知遇を得たナイスガイ大西さんと合流し、タイムサービスで半額の生ビールを4杯か5杯ほど呷る。
「マイケルのフライングVは今はフェンダー製ではない」などの知識を教えて貰いながら、いつも通り開演ぎりぎりになって、会場へ。
入りは700名くらいか。ハノイのときよりは多いが、超満員というほどではない。
客層の年齢を見ると、やはり高目でスーツ姿も多い。
実は、昨夜YOUTUBEでMSGの映像を酔眼で観ていた自分は、スーツでMSGのライブに行こうとしている自分が急に許せなくなって、当日、昼休みに皮ジャンを買いに行ってしまった。
そんな私のへんてこなこだわりをよそ目に、中にはスーツの上にコートを着たまま会場入りしている諸兄もいた。
7時の開演であったが、遅れることもなくスタート。
マイケルの登場に会場が湧く。
見ると、じじむさいとしか思われなかったあごひげはなくなり、皮ジャン姿に、頭にはふさふさとした金髪。相変わらずサングラスはかけていたけれど、ずいぶん若々しくなった感じだ。
ふさふさして見えた金髪は髪型なのか、それとも・・・などという邪推は別として、マイケルのこの変化は歓迎だ。

ゲーリーの声域を考慮して半音下げたチューニングで行われたライブであったが、とにかくゲーリーの声が出ない。
「ロスト・ホライゾン」などスローテンポの曲ではいいものを感じたけれど、「アーム・アンド・レディ」などでは、かなり後退してしまった。
リズム隊は強力で、サイモン、二ールはいい音を出していた。
サイモンはミック・ジャガーのバックバンドやTOTOにも在籍しており、二ールはホワイト・スネイクにいた。
ゴールデンメンバーとはいうものの、80年代のMSGとは音楽性において乖離しているような気がしてならない。
当のマイケルでさえ、昔の曲を楽しんでプレイしているようには見えなかった。

ラス前の曲が「ロック・ボトム」、ラストが「ドクター・ドクター」であったが、個人的には全盛時のMSGの曲で終わって欲しかったなあ、という感想がある。

マイケルもすっかり優等生となって、客に挨拶もするし、彼なりにファンサービスというものを考えていたステージであった。
なんとなく、中学校の同窓会に何十年振りに出て、「そういえば、お前も昔は悪かったなあ」などと言っているような感じであった。

アーム・アンド・レディ

ドクター・ドクター

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