木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

日本語の乱れ

2008年10月09日 | 日常雑感
KYが日本語なのかは分からない。これは、今更、言うまでもなく「空気読めない」の略語である。
昨今、日本語の乱れが話題になることが多くなったが、言葉は生き物である。変化していくのは、当然といえば当然。「乱れ日本語」というものが使われるのも、乱れた言葉のほうが使いやすいからである。その結果、間違っている言葉が市民権を得て、正しい言葉が隅に追いやれれる事もある。
とはいえ、耳障りな言葉があるのも事実。
たとえば、レストランなどで注文をすると、「オーダーは以上でよろしかったでしょうか?」と過去形で聞かれる。
なぜ「オーダーは以上でよろしいでしょうか?」ではいけないのだろうか。
会計時に「一万円からお預かりします」というのも、気になる。
「一万円お預かりします」では、駄目なのであろうか。
まあ、これなども、過去形や、「から」といった表現が楽だから使っているのならまだ問題はないように思える。
むしろ気になるのは、間違った表現が丁寧な表現であると勘違いしているかも知れないということである。
あまり敬語など使ったことのない人が、急に敬語を使うと慇懃無礼のようになってしまうことがあるが、先ほどの二例などは、その傾向があるように思える。
苦しい思いをして、間違った日本語を使っているなら、誰も得をしない。
レストランで「こんで、注文はいいかなあ」と聞かれたら、喧嘩にも発展しかねないが、一杯飲み屋であれば、気にならない。
TPOという語があるが、言葉は場にあったものを使うというのが鉄則である。
そして、言葉の使い方の正誤ではなく、その裏にある姿勢を見ることも大事ではなかろうか。
かつての不動産バブル、先ほどのITバブルのような時世には、客を客と思わない飲食店も多く存在した(今でもあるが)。
このような店にあっては、言葉が丁寧でも、問題は大きい。
間違った言葉でも、丁寧に話されていれば、気にならないものである。


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