木村忠啓の大江戸百花繚乱

スポーツ時代小説を中心に書いている木村忠啓のブログです。

ジャンボ鶴田

2009年05月13日 | 日常雑感
昼間は暑いくらいであったが、今日は夜になって風が出たせいか、気温が下がった。
少し肌寒いくらいである。
その風に吹かれて夜の空を見上げる。
曇っていて星も見えないが、ジャンボの星はどこかで輝いているのだろう。

今日は、プロレスラージャンボ鶴田の9回目の命日である。
早いもので、ジャンボが肝臓移植の手術の失敗で亡くなってから9年の月日が経つ。

今の若い人にはピンと来ないだろうが、僕らの年代には全日本プロレスと新日本プロレスという二団体しかなく(実際は、マイナーな団体もあったのだが)、男子は、全日派か、新日派に分かれた。
今から考えるとおかしなものだが、娯楽の種類というのが少なかったのかも知れない(種類が多くなったから幸福とは言えないのだが)。
途中からストロングスタイルを標榜するアントニオ猪木の新日本プロレスが派手な興行を行い、優位に立つのだが、全日本はマイペースでチャンピオン・カーニバルというシリーズなど、単純に「見て楽しい」ものを行っていた。
テキサスブロンコ・テリー&ドリー・ファンク兄弟、アラブの怪人アブドーラ・ブッチャー、超人ブロディ、不沈艦スタン・ハンセンなど個性豊かな外人を主流に据え、魅力あるカードが組まれた。

タイツの中から出したフォークで相手を突っついて血みどろにする、などという行為は今では、時代錯誤かも知れないが、当時はそれなりに熱く見たものだ。

その中、日本人レスラーの白眉と言われたのが、ジャンボ鶴田である。
ジャンボは優れたレスラーセンスとか、人並み外れた基礎体力が凄いとか言われるが、私がジャンボ好きになったのは、その人柄である。

あれは日本テレビの特番だったと思うが、当時の若林さんという名アナウンサーがジャンボに得意技をここでやって欲しいと頼んでいたのを私は偶然目にした。
ジャンボの得意技は、ジャンピング・ニー。とび膝蹴りである。
確かにこれは当たると痛いだろうが、独りその場でやっても迫力に欠ける。
ジャンボも照れ笑い。
「これは凄い技ですねえ」と言った若林アナに「そうですかあ」と頭をかいていたジャンボがおかしかった。
それ以来、急に好きになった。
マイクパーフォーマンスやアジテーションもジャンボはうまくなかったが、今考えると、それもジャンボの性格らしくて好ましい。

その後、K-1など格闘技路線を強調したものが続々と現れてプロレスは隅に追いやられた感がある。
以前はプロレスは八百長か、などということが真剣に取りざたされたが、こんなのは考えること自体が間違っているような気がする。プロレスはプロレスというルールの中で「真剣勝負」を行っている。
K-1もかつての人気を失っている。
今こそ昔のような「健全なプロレス」をまた見たいと思う。
「指導者ジャンボ」がいたら、とも思うが、現在のプロレス界には、魅力的な逸材がいなくなってしまった。

ジャンボのHPは、今も夫人の保子さんが運営している。HPでは、ドナー募集の呼びかけや募金活動を行っている。
ジャンボファンは、見てみてはどうだろうか。

オー!


ジャンボ鶴田の部屋


献花。ジャンボにはこんな可愛らしい花が似合うような気がする。

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