◆ ヒヤシンスの雌しべの花柱・柱頭を斜め上側より狙って撮影した超マクロ写真です。子房より生えてきた幅が約2mmの花柱の中央にはラインが走っていますが,花柱が両側に分離することはないようです。花柱の天頂部である「柱頭」は中央ラインの両側にやや斜めに傾いており,表面には突起が生えています。その形は単純で広がりも分岐も起こっていません。
◆ 花によっては雌しべは雄しべより突き出して他の花の花粉を受けようとしたり,また花粉を受け取りやすくするため数本に分岐して広がっているものもあります。しかしヒヤシンスの雌しべはすぼんだ花弁の奥の方に位置しており,より大きい雄しべに覆われています。他の花の受粉をする必要がないのであれば柱頭が分岐する必要もないし,花の先頭に突き出す必要もないと考えてよいでしょう。
◆ 子房壁がスライスされて内部の胚珠が見えています。子房の縦断面と横断面の超マクロ写真も撮ってありますので,後の記事で紹介します。
撮影日:2011.3.17
ミクロラボΠ-SABAE ポリ亭