ヒヤシンスの雌しべを3か所においてカミソリで横断し,それぞれの表面を斜め上から照明して超マクロ写真を撮影しました。今回は柱頭の少し下でカットした花柱(子房上部)の横断面の超マクロ写真です。平均直径が約1ミリの花柱の中央には0.2ミリくらいの空洞になっており,周辺には2個がペアになった3対の構造物があります。次の超マクロ写真で示すように子房内は3室に分かれています。したがって上述の3対の構造物は3室に分かれた子房に繋がる「中軸」の断面ではないでしょうか「中軸」は胚珠がぶら下がっている軸)。柱頭に花粉が付着して得た精細胞がここを通過して子房内の胚珠に到達すると考えられます。
撮影日:2011.3.24
ミクロラボΠ-SABAE ポリ亭
<参考にした本>
「写真で見る植物用語」,岩瀬徹・大野啓一,全国農村教育協会(2004)
「絵でわかる植物の世界」,大場秀章・清水晶子著,講談社(2004)
その他