穴に指を入れるのが好き。
それなのに、なんで今まで忘れていたのか不思議だが、しばらく耳くそ(耳あか)を取っていないのを思い出した。
テレビか何かで、取らなくても口を動かしている時に自然に剥がれ落ちるとか云っていたからかも知れない。
今日は雪かきも無くヒマなので急に思い出して試しに一年以上ご無沙汰していた穴へ小指を突っ込んでみたら・・・・・何かに触れた感触。
「何かがある」と確信し少し嬉しい。
引き出しから耳かき棒を探し出し、恐る恐る穴の奥に突っ込んで探検開始。
昔は、ルンバに膝枕をして太ももをナデナデし、お互いに取りっこしたこともあったのに今ではサッパリ。私に耳があることさえ忘れているようだ。
自分で穴の奥を探るのは怖い。それに久し振りなので勇気が出ない。
それで一回目は空振り。
二回目は、もう少し奥を探って、何かを引っ張り出した。
それは完全にドーナツの形をしている巨大なもの。
こんなのが詰まっていたんだと驚きながら今度は反対の耳へ。
そしてガサッと云う音と共に出てきたもう一つのドーナツ。
テイッシュの上に並べてキッチンへ行き早速ルンバに見せた。
「こっちか左で、こっちが右」と自慢気に云う私に、「凄いね」と云う顔が引きつり、気持ち悪そうに眉をひそめたのをシッカリ見てしまった。