気温は16度、風が少し強いようだ。
キャップは飛ばされることを考えて被らなかった。
本当はあまり好きではないウォーキングも玄関を一歩出れば諦めがつく。
私が昼寝をしている間にルンバは先にウォークしてきたと胸を張った。
最近は膝の調子が良くないルンバの方が真面目に歩くようになった。
頭の上でカラスの鳴き声が大きく響き渡る。
もしかしたら、今が発情期なのだろうか。
黙々と歩き、よつ葉乳業の交差点でユーターンし駅の方へ向かう。
顔も知らない高専生とは、律儀に挨拶を交し、小学生とは「こんにちは」を繰り返し、軽く流れる汗に生きている喜びを感じる。
前から来たのは田舎には稀の妙齢なご婦人。
私は大きく振っていた両手を後ろに伸ばして羽ばたく。
もう少しで「カァカァ・・・・・」と叫びそうになっている自分に驚き、苦笑い。
さり気なく挨拶を交して通り過ぎた。