滋賀県、信楽焼きの陶芸家「上田光春 作品展」のDMが届いた。「オーソドックスな作陶ながら微妙に崩されたフォルムのバランスや手肌に触れた時の土の厚み」とある。誠実な人柄そのままの作風だ。もう一つの写真はその茶碗を入れる、古布で作られた巾着。奥様の作った巾着であろう。
この上田さんとは今年の春に大阪のデパートで知り合った。「抹茶茶碗を入れる茶篭を作って欲しい!」と依頼があった。その後8月にお兄さんと二人で私の工房を訪ねてこられた。篭のサイズと形を決め、2ヶ月ほど時間を頂いた。やっと、出来上がりサンプルを見て貰おうという時にこのDMが届いたのだ。
楕円の茶篭と四角い茶篭、もう一つは古布の巾着を付けた底だけの篭、3種類違うタイプでのサンプルである。この茶篭の中に上田さんの抹茶椀を入れて、茶筅や茶杓、棗も上田さんの知り合いの作家に作ってもらうそうだ。こんな、依頼は受けても楽しいモノだ。