メンバー紹介1
Jigeomi Ohashi (ジゲオーミ・オーハシ、大橋重臣 34歳)
海外事業展開グループの代表、今回のミラノ展示会での代表者である。メンバーの中では一番若く、これからの別府竹細工を背負っていく人物である。実に真っ直ぐに誠実な人柄は誰にでも好かれる。私達もいつの間にか若手と呼ばれていた時期から、もう大橋君達、次の世代に何を残せるのか?と考えさせられる年になって来た。爽やかな人柄は作品にも表れている。素材を大切にした実用品をメインに今回ミラノ用に可愛い試験管を使った花入れが好評であった。同世代の職人にも人望があり、若手を纏めて大きな展示物やオブジェ製作も手がけている。最近オープンしたばかりのペニンシュラホテルのスイートルームにも彼が手掛けた内装が施されている。
今回は、若くフットワークも軽いことから、ある意味雑用も多い会の代表を押し付けられてしまったが、嫌な顔一つせず、対外的な窓口になってくれた人である。
Pagumami Yuhu (パグマーニ・ユフ、油布昌孝 67歳)
別府竹製品協同組合理事長の肩書きを持つ、今回のグループのお神輿的存在だ。竹を始めて55年、力強く無法則、カオスの様な作風はそのまま、人柄を表している。日本に居ようが、ミラノに居ようが、変わることは無い。世界に完全無二の作品はまさしく油布ワールドである。今回もあちら、こちらで伝説を残している。
会を始める頃はあまり海外展開に興味は無かったが、理事長と言う立場から、仕方なしに参加していた。しかし、会が進むにつれて、一番自分の作品を評価される中から、「自分の再発見、ルネサンス」出来たのは油布さんではないだろうか?「世界の何処へ行っても、竹と包丁1本あれば、遣っていける!」と改めて、この人の野性味溢れる魅力を再認識させられた。日本人学校での竹細工教室での出来事は我々にもカルチャーショックであった。
Tathuno Morikone (タツーノ・モーリコーネ、毛利達男 53歳)
今回の実質的、まとめ役。当人の現在の仕事はあまり、竹の製品とは関わりが薄くなっている。竹よりも「書」であったり、彼の創作の「詩」の部分である。以前よりの行きがかり上、海外展開グループに参加して、全体をまとめてくれた。特に今回は会場のレイアウトなど装飾関係の采配は彼に委ねる所が大きかった。デザイン関係は彼の普段の仕事柄、一番得意とするところだ。
彼の仕事は何時も、時代の10年先を見越している。絶えず、次の作品を次のデザインをと決して一つの事に囚われる事は無い!竹から、和紙へ、和紙から創作の詩へ、絶えず独自の世界を作って行くので、オリジナルの物を自分の値段で販売する。先駆者の大変さと醍醐味を楽しんでいる。
今回は特にミラノバージョンの金髪で登場。
Manzoni Takae (マンゾーニ・タカエ、高江雅人 52歳)
竹のハンドバッグ製作で世界に挑戦。今回の海外展開グループの最初の言いだしっぺみたいな所がある。元々のきっかけは6年前、毛利氏と「二人でニューヨークで個展をしよう」と準備していたのが今回の核になっている。大体が「出べそ」で企画外の事、ハプニングを自ら作り出してはそのスリルを楽しんで居る所がある。今までに、フランス、ドイツと展示会を重ねて来ているが、今回が規模、反応ともに最高のものになった。
特に、ミラノドォーモにおける路上パフォーマンスでは言葉の壁を越え、大きな足跡を残した。「まさか、竹細工で世界に羽ばたけるなんて?」と今でも半信半疑の部分と、「世界は一つ、何処でも生きていける!」と妙な自身を持っている。