正ちゃんの時計修理ブログ たからや時計店

お客様からお預かりした時計の修理を記録として日記に残こそうと思います。

IRIS・ウォルサムアンティークを分解掃除しました

2013年07月05日 | 時計修理
昨日もN様からのお預かりのアンティークの時計です。
お預かりした時計のほとんどは文字盤下の地板部分に油が拡散していました。
何か理由があるんでしょうか?

 おとといの続きのNATIONの最後の時計ですが、天真の折れているのではなく長さが短く、アガキが大きすぎて止まってしまっています。
なかなか修理が難しいと思います。



次もN様からのお預かりのIRISというメーカーのアンティーク時計です。
こちらも文字盤下に油が見られました。
4番車のホゾ穴の石がなくなっていて部品合わせにお願いしようと思っています。
分解掃除をして部品等の問題が無いか確認は終わっています。
 


最後はウォルサムのアンティークです。
こちらはヒゲゼンマイが変形していて少し修正し分解掃除です。
あと裏押さえの部品が折れた状態でした。時計の運針自体に問題が無いのでとりあえずこのまま組み上げました。
掃除後大体ほど合っていると思います。
しばらく実測で調整してみる予定です。

   

今日は修理残業です。アンティークシリーズは終わってホイヤーの自動巻きから修理する予定です。
アンティークの修理をしてみて改めて自分の技術の無さを実感しました。
今回のアンティーク時計はすべて天真が折れていなくていい状態だったのですがそれでも時間と神経ものすごく使いました。
特にヒゲゼンマイはやわらかく今の自動巻きの感覚で触ってしまうと思いっきり曲がってしまいます。
部品製作も含めてもっと考えていかないといけないと思っています。
いい機会を与えていたいただいたN様に感謝いたします。