恵那山は中央アルプスの最南端に位置する森の深い、落ち着いた雰囲気の山でした。2,191mという標高のせいか、山頂も森に囲まれて静かな佇まい。アルプスというと、切り立った山頂と広大な眺めをイメージしますが、この山はかなり違います。
11月も中旬に近づき、あちらこちらの山で林道や山小屋の閉鎖が始まりました。この山も例外ではありません。
広河原登山口駐車場手前2km地点で補修のため林道が閉鎖されたのは3日前のことでした。
登山口駐車場のトイレも冬仕舞い。このコースはトイレレス、となりました。
駐車場からさらに2km林道をテクテク歩きます。
合計4km歩いて登山口にたどり着きます。が、なんという事でしょう。登山口は右手の山側と、勝手に思い込んでいたので見過ごし、さらに林道を歩いたところでこちらに降りてくる登山者に遭遇。オーバーランを教えていただき、再び戻ってやっと登山口に到着したのは、歩き始めてから1時間が経過していました。
登山道は左手、川を渡って登り始めるのでした。
杉の木立をひたすら登る。約4kmで1,000m標高を上げるのでなかなかの急登が続きます。
先行者のいない笹原を、口笛吹きながら(熊が出るんじゃないか)ビビりながら進む。
3時間半ほどで山頂到着。残念ながら何も見えない。恵那山の山頂は、北西から南東へと長く続くなだらかなものです。でも、よく分かりませんね。
立派な展望台がありましたが、それでも見えません。せっかく作ってくれたのにね。
帰宅してから深田久弥さんの記述を見ると、山頂から南アルプスが見えたとある。もしやと地図を見たら、山頂から少し先にも2,191m地点があり、展望台と書いてある。もしかするとそこまで行くと見えたのかもしれません。山頂では、反対側の神坂から登ってこられた方から途中、アルプスが見えたと聞きました。少し距離は長いですが、登るならば神坂ルートが良いかもしれません。
木々の間から中央アルプスの深い山並みが見える。あけっぴろげな眺望も良いですが、こんな隙間から覗くのも趣きがあっていい(負け惜しみ)
今年最後の青と緑、雲の白。これからは雪景色ですね。
日が傾くのがやたら早い。昼前でも夕方の気分。なんだか下山が急かされます。
この広河原ルートは殆ど全てがこのような林間コース。決して良い眺めでもなく、急登が続く。足元を見つめながら、あれこれ反省しながら歩く登山に最適です。下はまだまだ足が不安でポールを使って慎重におりました。でも、その方が安全に早く降りることができたようです。
結局コースの半分以上の8kmが林道歩きでしたが、歩きやすい道を落ち葉を踏みながら楽しく歩けましたよ♪
今日もたくさん歩けました。
駐車場から少し降った川沿いに、月川という温泉旅館がありました。施設綺麗、温泉弱アルカリで肌ツルツル、露天風呂美しい、人少ない、800円でリーズナブル。登山後は是非お立ち寄りください。
動画をどうぞ↓
晴れて見通しが効かないと百名山の百名山たる持ち味がわからないものですね。
当選あるのでしょう、深田久弥が選んだポイントが!