本日の高住神社の状況です。
◆晴れ
◆-5℃
◆積雪量・・・15cm
英彦山一帯、積雪のため規制中
新年明けましておめでとうございます。
本年初のブログ更新です。
大みそかの深夜から雪が散らつき、結局今年も迎えた雪正月。
これもまた英彦山の風物詩なのでしょう、寒い寒いと頬を紅潮させ白い息を吐きながら初詣に来る方の嬉しそうな表情。
行列はできないけれど、その分一人一人の顔が見れ、共に新年の喜びを分かち合えるのが嬉しいとFさん。
正月早々、良い笑顔にあふれて今年も良き年となりそうです。
さて、今年の元日は「屠蘇」を作ってみました。
今まで屠蘇を頂く習慣などなかったのですが、ドラッグストアで見かけ、値段のお手軽さに試しとばかりに・・・とつい購入。
羊を追っているのは遊牧民でしょうか、なかなか味わい深い絵です。
その絵のように小袋からも芳しく味わいのある生薬の香り・・・何だか効きそうですね!
説明書を読むと、大晦日の夕刻に清酒に浸せば元朝にはほんのりと良き香味をただよわせ淑気にみちた屠蘇酒ができると書いてあります。
なんとめでたそうな響き。屠蘇器がないので急須に酒を入れて一晩浸します。
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待つこと数時間。
日の出をとうに過ぎて忘れた頃にフタを開けると、うっすらと琥珀色した酒に。
ほのかに甘い薫香ただよう清酒といいますか、薬膳酒のような深みがあるものを想像していたら違いましたね。
屠蘇とは、邪気を屠り魂を蘇らせるなど語源は諸説ありますが、弘仁時代(810年頃)より宮中儀式で用いられていた年酒だったようです。
一年の邪気を祓い安泰に過ごせるようにという意味が込められています。
調べてみると飲み方やまじない歌を唱えるなど作法がいろいろあり、年少者から老年者へ杯を回すといった酒を酌み交わすという行為に魂の循環を願う日本古来の生命観が込められているように思えますね。
ちなみに今回購入したのは東岡堂の「王樹屠蘇」。
四代主かつ俳人でもある阿部王樹をはじめ屠蘇にまつわる俳句が載せてありますが、その中に青木月斗の俳句を見つけました。
・屠蘇の香に いよいよ人の 若さかな
・元日の心 古人に 似たるかな
関西俳壇の重鎮であった青木月斗は英彦山でも句を詠み、「三千の坊のあとなる田植哉」の句碑は英彦山集落を一望する花見ヶ岩に建っています。
花見ならぬ雪見でお屠蘇を一杯。
今年も良い年でありますように。