夢枕獏のベストセラー神々の山嶺を数日前読んだ。
そう、風邪でダウンして寝込んでしまう前日にやっと読み終えた。
その日も、かなり体の調子は悪かったのだけど、TVもつまらなく、あと少しという状態だったので読み終えることができた。
山で、主人公が苦しんで幻覚などを見たり、綴る文章が、かなり乱れる描写、喘ぎ喘ぎのぼる描写は、私は実際山登りはしないので冗長な感じがして、読み飛ばしてしまったけどそれ以外は評判にたがわず面白かった。
山へは登らないけど、山岳小説は子供の頃「アツプス登頂記」を読んでマッターホルンやナンガバルバッドという山に憧れたりして、それ以来結構興味があった。
以前私のウエブページに読書記を書いた空へは非常に感動した。
この神々の山嶺は、「空へ」と比べてしまうと感動の度合いは、先ほど書いた部分の冗長感と、やはりフィクションぽいエピソードの分だけ私には小さかった。
しかし、この辺は人それぞれだろう。
フィクションには事実がところどころにちりばめられ、ノンフィクションにはフィクションがところどころにちりばめられているから、どちらの方が好きかという嗜好によって、評価は変わってしまう。作品のテーマによっても、その度合いが好みと合うかどうかは変わってしまうだろう。私はどうも山岳小説ではノンフィクションぽいものの方が趣味のようだ。
私がこの神々の山嶺(いただきと読む)を知ったのは、仕事仲間の若い奴からだ。
「空へ」の話題を話していたら、もっと凄いのがあるという話を聞いて酔っていた割には記憶に残っていて購入して読んだというわけだ。
そういえば、「空へ」も山登り好きの私より少し若い奴から紹介されたんだった。
以下のブログなどでも推薦しているが、山岳小説として文句なくお薦めですね。
Amazon.co.jp: 神々の山嶺〈上〉 (集英社文庫): 夢枕 獏: 本
文庫2巻とはいえ、かなり分厚くテーマも重いのですが、
一度手にとってからはあっという間に最後まで読んでしまったという感じです。練りこまれたプロット。地に足を踏まえた確かな描写。読めば読むほど、その世界にぐんぐん引き込まれていきます。
これは、漫画版もあるらしい、先ほど指摘した私が冗長と感じた部分は漫画では解消しそう。だから漫画版も読んでみたい。
谷口ジロー・夢枕獏『神々の山嶺』
本の中で出てくる「歯で登れ」というのは実話があるんだって!。すごい!。
サラマンダーの赤い舌 - 『神々の山嶺』の主人公のモデル・森田勝は歯で山を登った
ウエブでも検索でいろいろヒットする。
神々の山嶺 - すずめ休憩室
『神々の山嶺』
夢枕獏 神々の山嶺
オヤヂの読書記: 「神々の山嶺」 夢枕獏 4.0