このニュース、サリンジャージ自体が91歳と大往生なのでショックではないけど、考えさせられることは多い。
それは時代は確実に変わっているということ。
村上春樹版の訳が出たことはニュースなので知っていた。
そうか、今風に訳かあ、読んでみるかなと思ったけど、結局読んでいない。
村上春樹のノルウェイの森でさえ読んでいない。
ビートルズのノルウェイの森で育った自分としては、曲のイメージを大事にするばかりに臆病になっているようだ。
それと同じように、サリンジャーのザキャッチャーインザライ、ライ麦畑でつかまえての感動は大事にそおっとしまっておきたい気分なのだ。
思い出せば木の本は大学時代の所属していた商業美術研究会の本好きの先輩から教わった本だ。
それまでは、日本の武者小路実篤などを読んでいたのだが、これで一気にいろいろな青春の価値観みたいなものが変わってしまったことを思い出す。
インパクト大きかったなあ。
その頃の趣味であった洋楽と、映画アメリカングラフィティやイージーライダー、いちご白書などと相まって自分の価値観が固まった頃だ。
そのサリンジャーが亡くなった。サリンジャーを青春のバイブルと思っている人は今どれくらいいるのだろう。
そんなことを考えると、時代は確実に変わっていると思う次第である。
asahi.com(朝日新聞社):米作家・サリンジャー氏死去 「ライ麦畑でつかまえて」 - おくやみ・訃報【ニューヨーク=田中光】世界的なベストセラー「ライ麦畑でつかまえて」(1951年)などで知られる米国を代表する作家、J・D・サリンジャーさんが27日、米東部ニューハンプシャー州の自宅で、老衰のため死去した。91歳だった。AP通信が家族の話として伝えた。
「ライ麦畑」は、名門校を放校になった16歳の少年がニューヨークをさまよう青春小説で、米国の青年にとって必読書的な存在となった。世界各国で翻訳され、発行部数は6千万部を超える。日本では野崎孝訳が64年に出版され、250万部を超えるロングセラーに。03年には村上春樹訳が出版された。