平成17年4月にオープンした呉の大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)にこの春行った時の写真である。ここには10分の1の大きさの戦艦大和模型が展示されているのだ。1/10といっても全長26m、船体は三井造船の造船所で作られ、実際に進水式も行われている。模型というよりは小さい船と言った方がいいかもしれない。感動モノである。入館者は一日中多く、これを見るためだけに呉を訪れる価値がある。
1/10大和の製作にまつわる逸話については、新書「戦艦大和復元プロジェクト」(角川oneテーマ21)に詳しく興味深い。木甲板の一枚一枚を棟梁が張るなど、可能な限り当時の姿に可能な限り近づけようとする姿、これにかける熱意が生まれるのはそれが「大和」だからだ。使い道を失った時代遅れの悲しき巨艦である。
なお、大和ミュージアムには、他にもタンカーの模型、零式艦上戦闘機や人間魚雷「回天」、特殊潜行艇「海龍」、潜水調査船「しんかい」などの実物が展示されており、展示物も充実している。ぜひ一度訪れていただきたいところだ。
私はここは2度目なんですが、今回は潜水艦「あきしお」がお目当てでした。あのでかさには驚かされてしまいました。
回天のことは先日映画でありましたが、20前後の若者たちが捨て身で突っ込んでいたその気持ちを思うと、せつなくなりました。