蘊蓄cafe

-日々発見、身の回りの話題 【うんちくカフェ】-

桜は、まだみたい

2007年03月24日 | Weblog

 暖かくなってきたので、今日あたり近くの桜も一斉に咲くかと思っていたが、まだのよう。明日に期待したいが天気は下り坂だ。

 昨日の夜スーパーで買い物をした時のレジでのこと。前にいたのは、茶髪にダボダボズボンのかなり若いカップル。買い物カゴに入っている物を見ると、タマネギ、チンゲン菜、みりん・・・という食材で、出来合のものは1つもない。彼女が作ってくれるのかなと感心して見ていると、買い物カゴに「ポリ袋不要カード」が!自前の買い物バッグに2人して買ったものを詰めている。環境問題にも、食べ物にも興味が深いのだろうとさらに感心、嬉しくなった次第。

なぜ赤信号を渡らないのか

2007年03月21日 | 独り言
 車が来ないのに「赤信号」を渡らない人がいるのはなぜだろう。信号は交通整理と安全確保のためにあると思うのだが、それらに何の支障もない時でもじっと待っている人をよく見かける。数メートルの狭い道や、夜のシーンとした場面でもだ。

 日本では、一度規則を作ってしまうと次第に本来の目的はどっかへ行ってしまい、いつの間にか規則だけが残る。規則を作ること、守ることにどういう訳か熱心である。どうも日本人は「自分で考える」ということは苦手なのではあるまいか。

 How toモノが売れ、何の疑問を持つこともなくそれを盲信する。団体旅行大流行で大型バスがお仕着せの「観光地」とやらを走りまわる。ファッション・グッズ・グルメ等が異常な短期的大流行をする。いずれも企業やマスコミの用意したメニューである。

 体制に従っていればなんとかなるという態度は非常に危険である。それは、発展性がなく、また、しばしば極端な行動に走る人々を生み出す。学校(教育)では規則を守ることは教えても、規則をやぶることまでは教えない。本当に必要なのは自分で考えることであり、それが個性につながるのだ(Cafe:97.3.24)。

山菜は大人の味

2007年03月18日 | 独り言
 本来の季節感からすると少し早いかもしれないが、スーパーなどには、タラノメ、ふき、ふきのとう、うど、菜の花・・などの山菜が並ぶようになった。そして、これらを見つけると、いつの間にか「どれっ」と手をのばしている自分に気が付いた。

 実は子供の頃は、山菜などはあまり好まなかったのだ。やはり、好物といえば肉にカレーライスであったろうか。しかし、最近は肉を買うことも少なくなり、いつのまにか嗜好が変化しているようだ。帰省すると、両親は「子」が子供の頃好きだった物を食べさせようとするが、「子」はもはや昔の子供ではなく、期待どおりに喜ばぬのを見て残念そうな様子を見せることもある。  

 子供の頃の食卓には山菜がのっていた。近所の人が山で採ったのをもらうこともあっただろう。新鮮な季節の食べ物を正にその時期に食べるということは、今考えれば何と贅沢で自然なことだろう。これに比べるとスーパーに並ぶ山菜には季節感がやや乏しい。  

 それでも今、山菜を求めるのは、子供の頃の記憶と望郷の想いが無意識に存在しているからかもしれない。画一化されたハンバーグやカレーライスが好きという子供には、まだ理解できまい。だから「山菜は大人の味」なのである。今度帰省したときにでも山菜の食べ方を聞いておきたい。(Cafe:98.3.17)

「ニュー・シネマ・パラダイス」

2007年03月18日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★★★★:何度でも見てみたい!]
 暖かく、懐かしさを感じる、そして切ない、よい作品だ。このようなテーマでこのような映画ができるとは感動ものである。この映画に共感できるのは、そして最後の主人公の涙を感じることができるのは、そこそこの年齢(主人公と同じ年齢)の人なのかもしれない。

  この映画のDVDには、当初の「劇場公開版」(124分)と、その後51分・約60カットを追加した「完全版」とがある。追加されたシーンは、トトとエレ ナとの愛に関するシーンである。レンタル店に置かれているのは後者の版だが、どちらを見るべきかが気になるところだろう。前者の劇場公開版がよいとのコメ ントが多いようだが難しいところだ。一概にそうも言えないかもしれない。追加されたシーンの多くは、縁がなく分岐した過去の道であって、美しいものではな い。故郷が主人公の居場所でないのと同じく、主人公がたどるべき道でもない。それが確認されるのである。ただ、両方の版を見てみたいのであれば「劇場公開 版」「完全版」の順でなければならない。

ぽすれん・レビューAmazon・レビュー
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演者:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、アニェーゼ・ナーノ、サルヴァトーレ・カシオ、マリオ・レオナルディ、ブリジット・フォッセー
Story:
慕っていた映画技師の訃報を聞きつけ、故郷であるシチリアの村に戻ってきた映画監督の思い出を軸に、フィルムに込められた悲喜こもごもの人生模様を描く。『マレーナ』のトルナトーレ監督が映画の持つ“力”を見事に具現化している。(ニュー・シネマ・パラダイス)

「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」

2007年03月17日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★★★★:何度でも見てみたい!]
 「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」は20年前の映画でありながら、アクション・ストーリー・ 音楽・主演とどれをとってもよく、香港映画らしい作品だ。続いて作成された続編2作も面白いが、やはり最初のこの作品が一番繊細で気 に入っている。主演のジョイ・ウォン20歳頃の作品になろうか。この話は人気があるようで、この映画のリメイク版が作られており、また、この作品自体もリ メイク版である。

 この映画は、中国の清の時代に書かれた「聊斎志異」という冥界の話・幽鬼・精霊の話などを集めた風変わりな短編小説を もとにしている。岩波文庫には全約500話のうち92話が、平凡社の奇書シリーズには全話翻訳されたものがある。日本の幽霊はとても怖い・・何もしなくて も出るだけで怖い(^^;のだが、この小説を読むと中国の幽鬼は面白いことにとても人間的で、時には人間に生まれ変わったりする。幽霊と幽鬼は少々違うの かもしれない。「聶小倩」という話には、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー1」と同じ小倩という幽鬼と寧采臣という男が登場するので、映画はこの話を ベースにしたもののように思われる。小説が映画と大きく異なるのは、寧が小倩の骨を掘り出した後で、骨を自宅に持ち帰り、後を追ってきた妖怪を退治して、 小倩を妻として子供をもうけるといったハッピーエンドになっているところである。

 聊斎志異には、他にも「小謝」(男が秋容と小謝という2人の幽鬼と親しくなり最後には2人とも人間に生まれ変わるという話)や「蓮香」(男と幽鬼と狐の関係を書いた話)など面白い話が多い。幽鬼や狐にも悩みは多いようである。興味をもたれた方は文庫本が手頃。(Cafe:01.09.23)

ぽすれん・レビューAmazon・レビュー
監督:チン・シュウタン
出演者:レスリー・チェン、ジョイ・ウォン、ウー・マ、ラウ・シーミン
Story:
幽霊の娘と旅の青年道士との、かなわぬ恋。香港の巨匠ツイ・ハークが世界三大奇書のひとつを映像化したSFX伝奇ロマン。(チャイニーズ・ゴースト・ストーリー)

明るい医者と暗い医者

2007年03月17日 | 独り言
 体の具合が悪くなった時、我々の頼みの綱は医者である。

 医者は、多くの人に接する職業なので「暗く」ては、患者も落ち込んで、症状が胃潰瘍でも気分は胃ガン(^^;・・・これでは「病は気から」の逆行であ る。医者の多い現在、よっぽどの名医の噂なくしては、再度同じお医者さんに診てもらおうという気持ちにはならないかもしれない。

 しかし、逆に妙~に「明る」すぎても、患者としてはやりくにくいものだ。この場合、本来の「明るい」とはやや意味が異なるが「妙~に」というところがポ イントである。患者としては、何かしら体の具合が悪くて病院に行くのであるが、あまり気にしないくて大丈夫!と、かつ即座にアドバイスをいただいたりする と、患者としては「大丈夫」自体は嬉しいのであるが、やや心配(心配というより不満にやや近い気持ち)になるかもしれない。患者は、こういう場合、大丈夫 だと思いますが、念のため***の検査でもしてみますか、こういう症状はありますか・・とかという展開を期待しているのだろう。

 病気には早期発見が第一の はずであるが、症状が極めて軽い場合には、医者には診断の選択肢が多すぎて(又は判断材料が少なすぎて)適当な治療をすることが困難な場合があるかもしれ ない。ある程度明確な症状がでないと判断が難しいこともあろう。しかし、それにしても、この場合もう少々患者の言い分を引き出す試みが必要なのであろう。
 一方、患者の思い過ごしというのもけっこう多いのだろう。医者は病気を見慣れてはいるが、患者の方は我が身の事なでちょっとした異変も大事である。不安 になると、にわかにめぼしい病気の勉強を始めたりするのだが、適度な基礎知識としては有益だが、下手に医学を勉強した気分になると心配事が増えて大変だし 良いことはない。所詮素人なのである。しかし、医者まかせというのもよろしくない。

 病気によく対処するには、「良い医者」だけではだめで、患者からの客観的な情報の提供とそれに基づく医者の適切な判断、つまり「良い医者」と「良い患 者」の両方が必要だ。それには、医者と患者の相性というのもありそうである。結局のところ「暗い」か「明るい」かというのはあまり大きな問題ではないのか もしれない。(Cafe:01.08.20)

「食品の裏側―みんな大好きな食品添加物」

2007年03月11日 | 書籍レビュー
[感想:★★★--:平均レベル(見所あり)]
「食品の裏側―みんな大好きな食品添加物」(安部 司 著 、東洋経済新報社)
  最近、筆者がテレビに出演しているのを何回か見かけた。食品添加物に関する問題については30年以上も前から書籍がいろいろと出ているのだが、今はチクロ やサッカリン…などのように有害性だけの問題ではなく、食文化・教育等、根はより深くなっている。インスタント食品等、添加物入り食品で育った世代が 親になっている時代である。このような中で、粉(食品添加物)を何種類か混ぜて、どうです○○の味でしょう…と実際に見せながら解説する氏の話は一般に分 かりやすく説得力がある。それほど多くのことが書かれている訳ではないが、食品添加物漬けの食品の多さに改めて気付かされる人も多いかもしれない。添加物 の光と影の両方に言及しているのも特徴である。

「日本の剣術」

2007年03月11日 | 書籍レビュー
[感想:★★★--:平均レベル(見所あり)]
「日本の剣術」(学研)「日本の剣術 (2)」(学研)
  時代劇を見ていると「○○流の剣術指南役の」などとでてくる。これまで剣法の流派についてはあまり深く考えたことがなかったのだが、月刊誌「歴史群像」を 読んでいてこの本を見つけ、何となく面白そう…と購入してみた。柳生新陰流兵法剣術、神道無念流剣術、北辰一刀流剣術、兵法二天一流剣術、示現流兵法剣 術、小野派一刀流剣術などそれぞれ10の流派について、写真を多用して、こう構えてこう切り込むのだと具体的に解説されている。一般向けで、実際どの程度 のレベルまで書かれているのかはよく分からないが、なんとなく面白い。多分にオタク的な雰囲気がするのであるが。