田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『人生劇場』永島敏行 その2

2024-12-22 09:44:30 | 映画いろいろ

『人生劇場』(83)

 青成瓢吉(永島敏行)は故郷を離れ、東京の早稲田大学で学生生活を送っていた。学生運動に熱中した瓢吉は、お袖(松坂慶子)と出会い愛し合うようになるが、やがて別れる。

 その後、作家を目指す瓢吉は、ある日、同じく作家志望の照代(森下愛子)と出会う。小説の懸賞で一席と二席を分け合った2人は、同棲生活を始める。そして2人のヨーロッパへの取材旅行が決まり、出向いた出版社のパーティで瓢吉と別れて女郎になったお袖と再会。お袖はすっかり変わり果てていた。

 尾崎士郎の同名小説、13回目の映画化。深作欣二が「愛慾篇」、佐藤純彌が「青春篇」、中島貞夫が「残侠篇」をそれぞれ担当して一本にまとめた珍しいタイプの映画。尾崎の遺族が侠客を中心として描いたそれまでの映画に難色を示したこともあり、この映画は青成瓢吉を中心としたものになっている。

 松坂、森下、中井貴恵の濡れ場のほか、吉良常に若山富三郎、飛車角に松方弘樹、宮川に風間杜夫、青成瓢太郎に三船敏郎というキャストも話題を呼んだ。大正時代の話ながら、瓢吉役の永島をはじめとするキャストや撮り方などに、作られた80年代初頭の映画界を取り巻く雰囲気が色濃く出ているのが面白い。永島は、松坂とは『事件』(78)、森下とは『サード』(78)でも共演している。

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「二百三高地 愛は死にますか」永島敏行 その1

2024-12-22 09:35:27 | テレビ

「二百三高地 愛は死にますか」(81)

 全8話の超大作ドラマ。その分、映画よりも細かいエピソードが描かれている。映画は伊豆大島でロケをしたが、ドラマは改めて御殿場でロケをしたとのこと。

 (主なキャスト。映画→ドラマ)、小賀武志(あおい輝彦→永島敏行=映画では乃木の次男・保典役)、佐知(夏目雅子→坂口良子)、牛若(佐藤允→橋本功)、九市(新沼謙治→山田隆夫)、米川(長谷川明男→山本亘)、梅谷(湯原昌幸→水森コウ太)、乃木希典(仲代達矢→田村高廣)、児玉源太郎(丹波哲郎→近藤洋介)、伊藤博文(森繫久彌→小沢栄太郎)明治天皇(三船敏郎→市川染五郎)。監督・舛田利雄ほか。テーマ曲は映画と同じくさだまさしの「防人の詩」。


『二百三高地』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/eaff362f2d6b326522d6cdc4d3c0bc84

 

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