『Coda コーダ あいのうた』(2022.1.14.オンライン試写)
ろうあの家族と、彼らの生活を“通訳”として支える健常者の娘ルビー(エミリア・ジョーンズ)の自立を描く。フランスで大ヒットした『エール!』(14)をリメークしたヒューマンドラマ。
『愛は静けさの中に』(86)でアカデミー主演女優賞に輝いた母親役のマーリー・マトリンをはじめ、父親役のトロイ・コッツァー 、兄役のダニエル・デュラントと、実際に聴覚障害を持つ俳優たちがルビーの家族を演じている。監督はシアン・ヘダー。
タイトルの「CODA(コーダ)」は、「Children of Deaf Adults=耳の聴こえない両親に育てられた⼦ども」のこと。
ストーリーはほぼ『エール!』と同じだが、弟を兄に、農場を漁村に変えている。父ちゃんがレッドソックスのキャップをかぶり、Tシャツを着ている若者も映るから、舞台はボストン近郊の漁村だと思われる。
また、『エール!』でも主人公の才能を見抜いて助力する音楽教師が目立っていたが、この映画で音楽教師を演じたエウヘニオ・デルベスも実にいい味を出していた。
粗削りなところが魅力だった『エール!』が、洗練されたストーリー展開に変化し、フランスの音楽が中心だった『エール!』に比べると、「レッツ・ゲット・イット・オン」(マービン・ゲイ)、「ユア・オール・アイ・ニード・トゥ・ゲット・バイ」(タミー・テレル&マーヴィン・ゲイ)、「ボース・サイド・ナウ=青春の光と影」ジュディ・コリンズ(ジョニ・ミッチェル)、「アイ・フォート・ザ・ロウ」(クラッシュ)「スターマン」(デビッド・ボウイ)など、耳慣れた音楽が聴こえてきた。こうした点をどう捉えるかで、好みは分かれるだろうという気がした。
『エール!』
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