織田信長に仕えた黒人侍、弥助の足跡を追ったドキュメンタリー。
長崎から京都を訪れたイエズス会の宣教師ヴァリニャーノに同行していた弥助を信長が気に入り、家臣に取り立てたが、2人の主従関係は「本能寺の変」により、わずか1年3か月で終わった。
その前後の弥助の足取りはこれまで謎に包まれてきたが、近年の研究により、アフリカからアジア、日本へ到る弥助の足取りが次第に明らかになってきている。
大河ドラマ「秀吉」(96)に登場した時は、本能寺の変で殉死していたが、実際は織田信忠がいた二条御所に駆け付けて奮戦した後、明智光秀によって助命され、南蛮寺で保護されたのだという。その後の消息は全く不明だ。
つまり、その後の弥助の人生には想像の余地があるから、このドキュメンタリーにも登場したロックリー・トーマスというイギリス人が、『信長と弥助 本能寺を生き延びた黒人侍』というノンフィクションを著していたりもする。
そこでは、九州に戻った弥助が、有馬晴信の下で砲兵として活躍した後、加藤清正の家臣となったのでは…という興味深い仮説が立てられている。
また、Netflixで『YASUKE -ヤスケ-』(21)というアニメシリーズが配信され、亡くなったチャドウィック・ボーズマン主演で、ハリウッドでの映画化の話も進んでいたらしい。見てみたかった気もする。
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