『ポール・マッカートニー・アンソロジー 1970-2005』(2006.4.21.)
ポール・マッカートニーのビデオクリップ集成を見た。大ざっぱに言えば、ポールにとっての1960年代がビートルズの時代だったとするなら、70年代はウィングス、80年代はソロ&共演、そして90年代は総括ライブの時代に分けられるだろう。
しかし、こうして年代順にクリップを見ると、50年近くも、さまざまに変化しながら、音楽界の第一線にい続けるポールのすごさがあらためて実感できた。そしてウィングス時代のクリップで実にいい味を出していたデニー・レインと、今は亡きリンダにも、しばし思いをはせた。
さて、1986年の発売当時は聴いていてなんだか困った『プレス・トゥ・プレイ』だが、今回、このアルバムからの「ストラングル・ホールド」「オンリー・ラブ・リメインズ」「プレス」、そして同時代に撮られた「スパイズ・ライク・アス」「ワンス・アポン・ア・ロング・アゴー」あたりのクリップが結構好きなことに気づいた。思えばミュージックビデオが一番はやっていた頃だ。
”総括ライブ”をやっていた頃のバンドは、アットホームで、本当にいいメンバーで、ポールもリンダもいい年の取り方をしているなあと思ったもののだが、人生はパーフェクトに、とはいかないようだ。この時期のクリップは、バンドのメンバーとして自信を持ち、笑顔を取り戻しながらも、病でやつれていくリンダの姿が悲しく映る。
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