共同通信のエンタメOVOに、
『ReLIFE リライフ』(4月15日公開)に主演する中川大志、平祐奈へのインタビュー掲載。
27歳の主人公が、1年間限定で見た目だけ若返り、高校3年生に編入し、人生をやり直すという青春ストーリーだ。
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http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1083144
『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
“無名の戦士たち”による無償の戦いを描く
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
詳細はこちら↓
http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1083278
『THE BIG ISSUE JAPAN ビッグイシュー日本』301号に『皆さま、ごきげんよう』のオタール・イオセリアーニ監督へのインタビュー記事掲載。
この映画は、乾いたユーモアと皮肉、反骨精神、一人の役者が何役も演じる姿など、落語の世界を思わせるところもある不条理劇。
たばこをプカプカ、グラスを片手にマイペースのイオセリアーニ翁は81歳。無声映画に始まり、音楽の使い方、黒澤明の『七人の侍』、リメイク映画への批判など、まるでこの映画さながらに、次々と話題をコラージュさせながら語ってくれが、スペースの関係上、そのうちのごくわずかしか紹介できないのが残念だった。
表紙はザ・ローリング・ストーンズ。街で販売員の方を見掛けましたら、ぜひお買い求めください。
ビッグイシュー日本のホームページは↓
http://www.bigissue.jp/latest/index.html
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イギリス映画らしいシニカルな視点で
舞台は1970年の英ロンドン、カムデン。劇作家のベネット(アレックス・ジェニングス)は、路上に止めたオンボロの黄色い車を住み家とするミス・シェパード(マギー・スミス)に、ほんの一時のつもりで自宅の駐車場を提供する。ところがシェパードは15年間そこに居続けることになる。
原作者の実体験を基に、二人の奇妙な関係と共同生活をユーモラスに描いた舞台劇を映画化。ミステリアスで風変わり、そしてある秘密を抱える老女シェパードと、生活者と創作者という二つの人格を持ち、同性愛者であるベネットという、孤独な者同士の触れ合いが描かれる。
とはいえ、本作は二人の関係を心温まるものとしては描いていない。また、二人を見詰める近隣住民の差別意識や偽善も明らかにするというように、イギリス映画らしいシニカルな視点が目立つのだが、ラストのあっと驚くファンタスティックなシーンで見事につじつまを合わせる。
何はともあれ、老優スミスの名演技に注目だ。
激動の時代を背景にしたある男の一代記
明治・大正・昭和の激動の時代を背景に、名もなき存在から身を起こし、戦後の日本で一大石油事業を展開させるまでに至った国岡鐡造(モデルは出光佐三)の生涯を描く。原作・百田尚樹、監督・脚本・山崎貴、主演・岡田准一という『永遠の0』のトリオが再集結。
山崎監督が「違う時代の出来事をランダムに描くうちに、国岡商店という大きな組織と国岡鐡造という人物が見えてくると考え、徐々に全体像が浮き彫りになる構成にした」と語るように、あえて時系列を崩して描くことで、変転する時代の中でも常にバイタリティーを発揮する鐡造の人物像を明白にした。
また、若年から老年までを演じ切った岡田の熱演に加えて、小林薫、吉岡秀隆らが脇を固め、鐡造(店主)と彼を支えた仲間(社員)たちとの絆を軸とした群像劇としている。ただし、妻(綾瀬はるか)や社員たちが鐡造にほれ込んだ理由が描き切れていないので、エピソードの羅列に見えてしまうのが残念だ。
『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
2人の“映画ばか”の何とも幸せそうな姿が印象に残る
『ヒッチコック/トリュフォー』
詳細はこちら↓
http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1082106
『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
メリル・ストリープの役者根性に脱帽!
『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』
詳細はこちら↓
http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1080788
『ウィズ・ザ・ビートルズ』(松村雄策)
デビュー・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』から、ラストアルバム『レット・イット・ビー』までの14枚の分析、というよりも、それぞれのアルバムにまつわる筆者の私的体験を語ったエッセイ。
まあいつもの“松村節”ではあるのだが、「やっぱりビートルズを語らせたらこの人だよなあ」と思いながら一気に読んでしまった。
自分が好きなものに対して、愛を込めて誠実に語るという姿勢には見習うべきところが多いし、何より『ウィズ・ザ・ビートルズ』というタイトルが筆者の思いを表していると感じた。宇野亜喜良のカバーイラストもいい。
ところで、“~節”というのは、文体や言葉の選択も含めて筆者の個性や文章の味を差すのだろうか。
そういう意味では、文学、映画、演劇、音楽、恋愛、スポーツなどの幅広いテーマを語った名エッセイ集『女の足指と電話機』の文庫化がなった虫明亜呂無の文章も“虫明節”としか言いようがない魅力がある。
ここでは、リタ・ヘイワース、マリー・ラフォレ、ドミニク・サンダ、シャーロット・ランプリング、及川道子、ジル・クレイバーグといった、新旧の女優たちへのオマージュが読める。
中でも、スポーツニッポン紙上に連載された「うえんずでい・らぶ」で書かれたコラムの見事さには今さらながらうならされる。
短い文章の中に厳選された言葉があふれ、一見、無関係と思える話から本筋へと入っていく呼吸が素晴らしい。あとがきにもあるように、まさに“華麗なる散文 ”といった趣がある。
これらを集めて一冊の本とした編集者の功績は大きなものがあるが、惜しむらくは、『第三の男』のラストシーンを語った「ウィーンの朝」でのジョセフ・コットンとトレバー・ハワードの誤記をそのままにしたところだ。
原文に忠実であることは原則だが、誰にでもミスはあるのだから、この場合、編集者や校正者が、亡くなった筆者の名誉のためにも、あえて「注釈」を入れるべきではなかったかという気がした。