住宅業界をずっと俯瞰して見てきました。
ある一定の受注量を誇る住宅会社は、
やはりそれなりの力があるのですが、
そういう会社でも全国を見ていると
一気に業績が下がるケースがあります。
その最大の要因は何か?
答えは単純で、組織崩壊であることが非常に多いです。
普通、業績が下がった要因と聞くと、
例えば商品戦略やマーケティング戦略が
大きく誤っている、と考えがちですが、
住宅業界に関して言うと、
組織崩壊であることが非常に多いのです。
会社を支えてきた幹部、
圧倒的な受注棟数を誇った営業マンなど、
会社の中核を担う方が複数名、会社を去った後、
2年後~3年後に業績が下がることが多いのですね。
ここでポイントとなるのは、
複数名、ということ。
一人が退職したとしても組織は回りますが、
幹部複数名が短期間で辞めていくと、
業務が回らなくなり、業績が下がっていくのです。
業績が良いからという理由で
自身をカリスマ社長としていろんなところに出まくっていた、
ある地域の住宅会社で、資金が回らなくなった会社も
やはり組織崩壊が要因でしたし、
ある地域の一番店で業績が下がっている会社も
やはり組織崩壊が要因です。
このように組織崩壊した会社に共通するポイントは何か?
理由はいくつかあるでしょうが、
まずトップダウンでずっとやり続けている会社は、
どこかのタイミングで組織崩壊が起こるでしょう。
組織が成長段階では、トップダウンが有効ですが、
ある一定の規模になった段階で、
トップダウンでは組織が回らなくなっていきます。
優秀なスタッフさんで人望がある人を引き上げ、
経営に参加していただく必要があるでしょう。
そして会社が成長を目指し続けなくては、
優秀なスタッフさんはついてきてくれなくなります。
業績向上を通じて、社員さんは成長していきますが、
成長した社員さんはより高みを目指していない会社に、
やはり愛想をつかすことが多いのですね。
結局、組織はトップで決まるのです。