鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4475回】 モデル企業の中身を実体験する

2023年04月01日 | 住宅コンサルタントとして

幸運なことに、私が最初に勤めさせていただいたメーカーは、

当時としては本当に素晴らしい会社で、

社内に評価制度や教育制など、いろんなしくみがありました。

 

更に半期ごとに本部の方針を受けて支店が方針を立て、

支店の方針に沿って営業所が方針を立てる、

そして営業所の方針に沿って各営業マンが自身の方針を立てる、

というように、上の方針に従って自身の方針を立てる、

というしくみも整っていました。

 

要するに、考え方や価値観が全く異なる、

多くのスタッフのベクトルを一つに合わせるしくみが

会社内にたくさんあったのです。

 

それを自分自身が体感できたことは、

今、コンサルという仕事をさせていただく上で

非常に役に立っています。

 

例えば、

 

「利益に関してウチの営業マンの意識が低い」

 

と悩んでいる経営者は、

営業マンが利益に対する意識を高めざるを得ないしくみを

考えた方が無駄が無いと思うのです。

 

私が最初に勤めたメーカーの場合、

営業マンの評価を100点満点でおこなっていて、

その点数に応じて出世が決まり、賞与も決まるのですが、

営業マンの利益に対する意識を高めたい場合、

100点満点のうち、売上は20点くらいの配分で、

利益の評価配分を50点とかにしたりしたのです。

 

要するに、売上が達成しても、利益率が低い営業マンは

評価もされないし、賞与もたくさん配分されないのです。

 

このように評価基準をその時その時の状況に合わせ、

柔軟に変化させることで、

利益率の改善であったり、サッシシェアの獲得であったり、

訪問回数に対する意識を強めたりと、

会社が重視する要素を社員さんが意識して仕事をせざるを得ない、

そんなしくみを自ら体感できたことは非常に大きかったのです。

 

そして最近、つくづく思うのは、

こういうしくみを経験した経営者としていない経営者の差は

非常に大きいな、ということ。

 

組織を回していく上で、この表にはあまり出ない、

中身を知っていただくことって、

組織が順調に大きくなっていく中で必要になるなぁ、と思っています。

 

この組織を回していくしくみは、

モデル企業を視察するだけでは難しい。

 

というのは、短期間の視察では、

どうしても表面しか見ないし、見えないからです。

 

でも、組織を上手に回していく上で重要なのは、

表面ではなく、中身なのです。

 

この本質を理解していただくには、

短期間の視察ではなく、

ある一定の日数、モデルとなる会社で、

一緒に働いていただいて、

裏からマネジメントを観る、ということを

やっていただく必要があるのでは、と感じております。

 

この辺りについて、優秀なクライアント様のお力を借りながら、

実際の組織の回し方を体感していただく学びの場を

近々、企画化しようと思っています。

 

要するに、所詮、コンサルができることなど、

たかだか知れているなぁ、と感じる今日この頃。

 

モデル企業で仕事をさせていただきながら、

組織を回すノウハウを得ていただく機会をつくりたい、

と思っております。


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