経営コンサルタントに転職する際、
私自身、覚悟を持って転職しました。
経営者の経営に対する助言をしたり、
さまざまな提案をさせていただく仕事ですから、
クライアント企業の将来を左右する仕事であり、
その責任は重大である、と思っていました。
ですから、この仕事を選択した以上、
生涯学び続け、時代の変化に適応できなければ、
この仕事を辞めなくてはならない、とも思っていました。
師匠や先輩に同行に連れていっていただく際は、
まずは師匠や先輩の提案やトークを
クライアント様以上に真剣に聴いて、
自分のものにしようとしていましたし、
自分なりにさまざまなことを事前に調べ、
何か話を振られた際にはその場で対応できるように、
データや資料を準備したりしていました。
責任ある仕事に就いたのだから、
そんなの当たり前のことだと思っておりました。
そしてありがたいことに自分のクライアント様が出来、
リーダーとなって後輩や部下を連れて、
クライアント様のところに行くようになりました。
ところが、事前の準備をしてくるどころか、
コンサルの間、まるで社会科見学に来た学生のように、
ずっと見学というか、傍観していたり、
ただ議事録をまとめることが自分の仕事だと
思っていたりする人も居たのです。
当時の私は、今よりももっと人間が出来ていなかったので、
それはもうかなり厳しい口調で詰めていました。
また、新卒で入ってきた若い方たちが、
「俺、この会社、1~2年くらいしか、いないですから」
「次にやりたいことをやるための腰掛です」
「でも、いろいろ勉強したいので、同行に連れて行ってくださいよ~」
みたいな調子の良い奴もいましたが、
当然ながら自分のことしか考えていない奴を
同行で連れて行くことなど、
当然ながらするわけもありません。
で、起業して11年。
ここ数年、前職時代の同僚や後輩から、
たまに連絡をいただけるようになったりしたのですが、
当時、支援先に同行する際に準備をしてこなかった人や、
「この会社、腰掛でしかない」と言っていた人のことなど、
話題にものぼりません。
というか、今活躍している人のことしか話題にならないのです。
準備が足りないビジネスパーソン。
自分のことしか考えていないビジネスパーソン。
上記に共通するのは、仕事をナメきっている、ということ。
お金をいただくからには、何をしなければならないのか、
というような世の常識、ビジネスの常識を分かっていないのです。
自分がさせていただいている仕事の責任の重さを理解し、
それに見合った準備や勉強を積み重ねている人は、
周囲から必要とされると共に、成長していけるのです。