今、家を建てようと動いている方の所得は、
5年前と比較すると上がっています。
インフレ、建築資材の高騰、円安の影響により、
30坪の家で400~500万程度、価格が上昇しましたし、
ここ数年のインフレによる物価上昇で
毎月の生活で家計に余裕のないご家族も増えました。
これまで家を買えたギリギリの所得の方たちは
マイホームを建てる気持ちになりづらく、
家づくりを実現するために動いている人は激減しました。
ということで、今、家を建てようと動いている方の大半は、
所得がそれなりにあるご家族ということになります。
所得がそれなりに高い方は、
住宅会社を訪問する前に、まずはじっくりと調べます。
そして家づくりのことを調べる中で、
自分たちがこだわりたいと思った部分に対し、
「こういうことはできますか?」
「こういう性能値はクリアしてますか?」
など、いろんな質問をされます。
この質問に簡潔に答えられないとか、
ズレた回答をしてしまうと、舞台から降ろされることになります。
そして所得がそれなりにあって、
しっかりと勉強している方にとって、
価格の安さよりもお客様がこだわる点、
例えば断熱性能とか耐震性能とか標準仕様、
保証や施工品質などが、
お客様が求めるレベルをクリアしていることの方が重要なのです。
所得がそれほど高くなく、
情報収集や分析が得手ではないお客様の場合、
小難しい話よりも価格が安い、月々支払いが安い、
ということに価値を感じる方が多かったので、
多くの住宅会社は価格が安い方が喜ばれる、
と思い込んでいるのですが、
今、家を建てようと動いている方たちは、
少々値段が高くとも、根拠がしっかりとしていることや
性能値が高い方を選ぶ傾向が強いのです。
お客様の価値観が変わってきているのです。
この変化に気づけずに、
「この性能や仕様に対してこの価格ってコスパ良いでしょ!」
ということが重要だと思い込んでいる、
ローコスト系の住宅会社や
そもそも自身の価値観が貧乏くさい営業マンが、
お客様の価値観に合っていない接客をしてしまい、
結果、失注するというケースが増えてきています。
安くなければ売れない、とか、
安さが価値、と思い込んでいる営業マン、経営者は
この先、苦戦していくことでしょう。
お客様の価値観が変わっているというか、
今、動いているお客様の価値観は、
5年前のお客様のそれと変わっていることに気づきましょう。