東京医療センターで、看護師646名中、106名が退職予定で、
更には残っている看護師さんの約半数が退職を希望している、
とのニュースを見ました。
組織として完全に崩壊しているかと思います。
コロナ禍の中、現場に負担が大きくかかっているかと思いますが、
個人的見解では、それだけではないでしょう。
医療センターとしてのビジョンであったり、
トップや上司の人間性であったりが、
現場で働く看護師さんからしたら、共感できないとか、
ついていけないと思われているのだと思います。
これだけ退職者が大量に出ると、
それを立て直すのには相当、レベルが高いリーダーが
現場に入り続け、風土や空気を換えていくことをせねばならず、
それだけのリーダーを引っ張ってこれるかが重要なのかな、
と感じています。
住宅業界に深く携わらせていただいて18年。
今から10年前、15年前に業界内で注目を浴びていたのに、
ここ数年の間に崩壊した住宅会社に共通しているのは、
大量の退職者が出たことによる組織崩壊です。
ここ最近、組織崩壊した会社の多くは、
あの家電量販店最大手の会社が買いまくっておりますが、
あまりうまくいっていないと思われます。
私自身も深く関わらせていただいていた会社さんの場合だと、
毎月、お伺いする度に社員さんが退職していくのですね。
しかも、将来の幹部候補だったり、
各セクションの中心プレーヤーだったりが・・・。
最終的に全社員さんの7割以上が退職されました。
社員さんが退職されていく理由を聞かせていただくと、
それは各社員さんの都合である、とか
前から違うことをやりたいと言われていた、とか
社員さんにベクトルが向いている回答しか
いただけなかったのですが、
おそらく、社員さんがお辞めになっていった理由は
別のところにあると思います。
社員さんが退職していく時に、
経営者はベクトルを自分の方に向けて考えなければなりません。
そして私自身も2社の会社を経て、
自分が起業した訳ですが、
退職した理由は会社のビジョン、
それからトップや上司の考えや人間性に共感できなくなったから、
というのが最も大きいのです。
会社はどこを目指しているのか?
将来、どういう会社になるのか?
その時、自分はどういうポジションで
どんな仕事をしているのか?
お客様、従業員さん、取引先さんに対し、
どういう思いでお付き合いしていくのか?
そういったことを会社は定期的に発信しなくてはなりません。
今月はこんなことをしよう、
来月はこういう商品を売ろう、という目先の方針しか
社員さんに発信していない会社が多いような気がします。
もしくは、ビジョンを語るも、それは魂が入っていない言葉で、
どこかの企業から借りてきたようなビジョンを
掲げているだけだったりします。
そんなの、社員さんはお見通しなんですねどね・・・。
組織崩壊しないようにするために、
経営者はしっかりと経営をしなくてはなりません。
その一つが、将来のビジョンを語り続けることなのです。