人生に関しても経営に関しても、
今、自分が取り組んでいることが正解だったかどうかなんて、
現時点では分かりません。
正解か否かは3年後から10年後に、
結果となってあらわれるのです。
住宅業界で言えば、
スーパーローコスト部門を立ち上げ、
とにかく住宅業界の無駄を省き、
協力業者さんにコストカットを要請し、
建物本体価格800万円台とか700万円台、
とうたって地域に展開することが
流行っていた時期があります。
それで一気に業績が過去、伸びた会社は、
全国的に見られました。
でも弊社では、ローコスト路線に転換する提案を
過去から現在に至るまで、クライアント様に提案したことはありません。
それはローコスト住宅を販売していくと
スタッフさんたちが成長しなくなる、と思っているからです。
「どこよりも安いですよ」
「これだけついて、この価格」
という販売のやり方では、営業マンは工夫をしません。
他社より高くても、お客様に選んでいただくためには
自分たちはどうすればよいのか、ということを考える中で、
営業部隊は成長していくのです。
商品は真似されますが、
高くても選んでいただける販売手法は簡単に真似できません。
だから負荷がかかるくらいのゾーンで商売をしている方が、
長い目でみて絶対に地力が上がる。
私自身はそういう考えで、各クライアント様に高付加価値化、
高性能化を提案させていただいてきました。
そして今、インフレで物価が上がり、
所得がある一定以上の方しか家を建てられなくなった。
ローコスト系の会社は、1社のS社を除いて皆、苦戦しています。
そして価格の安さで売ってきた会社は、
今更高付加価値化に変わることが難しいのです。
高性能化、高付加価値化を提案させていただいてきて、
本当に良かったなぁ、と今、しみじみ思っています。
そしてここ10年近くは、今の流れが続くと予想しています。
収入がある一定以上の方たちに選んでいただけるよう、
質の高いマーケティングと営業、商品を磨いて参りましょう。