鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第44回】 スキーJAM

2011年02月13日 | 住宅コンサルタントとして
福井県勝山市に、「スキーJAM勝山」というスキー場があります。

私自身、滋賀県大津市に住んでいるのですが、そこから車で3時間程度で行けるため、
昨年も行きましたし、今年も行きました。

このスキー場、私が見る限り、かなり混んでいます。

実は昨年行った際も、閉鎖した前のブログで書いたのですが、
昨今のスキー・スノボ人口の減少に伴わず、かなりの人が利用しているように見受けられます。

その理由は、手ぶらでいける気軽さの演出にある、と昨年、思っていました。
ボード、ブーツ以外にもウエアもレンタル可能で、
本当に手ぶらで行って1日楽しめるのです。

しかしながら、今年、スキーJAM勝山が混んでいるもう1つの理由に気づきました。

それは、スキー場全体にかかっているDJの小気味いいトークと音楽です。
スキーやスノボを滑っている間、ゲレンデにはずっとラジオ番組のごとく
女性DJが面白いトークと昔懐かしの音楽がかかっているのです。

さらに、そのDJがしゃべっている内容が、
今、ここに滑りに来ているお客様から投稿されたメッセージなのです。

「今日、3年ぶりにJAMに来ました!
今年は雪が多く、夕方まで滑って、帰りにカニでも食べて帰ろうと思います!
もう、JAMって最高~!」

というような一般的なものから、

「アキ~っ!めっちゃ好きやねん!!!
ずっと幸せにするから、俺と結婚して~!」

みたいな告白まで、本当に1日100件以上の人のメッセージが読まれ、
そのメッセージに対しDJが面白いコメントを入れていく、という感じなのです。

最近の他のスキー場の雰囲気は知りませんが、
スキーJAMは1日中ラジオ番組が流れている感じで、
これが何というか、結構いい雰囲気を出していると思いました。

恋愛のメッセージなどを聞きながら、ノリのいい音楽がその後に流れると、
ゲレンデを滑る際のテンションがちょっと上がったりします。

音楽と、人に対する愛や思いやりのメッセージ・・・。

こうしたモノに触れると、人は心が温かくなるのです。

オフの日に、いろんな体験をしながら、住宅業界に活かせるものはないか?
そんなことを考える、今日この頃です。
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【第43回】 オフの日の過ごし方

2011年02月12日 | 住宅コンサルタントとして
人間力を磨くため、一次情報力を磨くため、
仕事の時間だけでなく、オフの時間の過ごし方もとても重要です。

これは、オフの日に仕事や勉強をしなければならない、ということではありません、念のため。

オフの日、例えばショッピングをしている際に、周囲のお客様が何に興味を示している、とか
今、どんなモノが売れているのかということを見るだけでも、とても勉強になります。

普段、自分が入らないようなお店に入って、そこの接客を受けてみて、
自分がお客様の場合、どんな接客をされると価値を感じるのかということを体験するのも
立派な勉強です。

何もお金を出して、専門学校に通うことだけが勉強ではないのです。

ただ、私が知っている限り、今、大成している人は、昔のお金がない時代から
自分に対しメチャクチャ投資をしています。

給料の全額をウエディングの衣装に投資し、
それがある程度溜まった段階で貸衣装屋さんをはじめ、
今ではウエディングプロデュース会社を経営している人もいます。

日本だけではなく、若い頃に世界各国を旅し、
そこでいろんな経験をして会社を興し、成功している経営者もいます。

皆、お金と時間が有り余っていた、というわけではありません。
お金と時間がなくても、自分に投資をしていたということなのです。


一方、オフの日に寝てばかりいたり、部屋にこもってゲームばかりしたりして、
自分の感性を磨こうとしていない人は、体全体から魅力的なオーラが出ません。

その事実に、本人だけ気づいてないのです。

で、結果が出ないことを会社のせい、商品のせい、お客様のせい、競合他社のせいなどにして、
自分のことは棚に上げていたりします。

残念ながら、自分を変えなければ、一生結果は出ないでしょう。

仕事をしている時だけではなく、オフの日にどれだけ自分を磨こうとしているのか、ということが
これからの時代、ますます重要になってくると思います。

皆さんは、オフに自分の感性を磨くような時間の使い方が出来ていますか?

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【第42回】 一次情報を磨く

2011年02月11日 | 住宅コンサルタントとして
通常のコンサルティングの中で、
私がクライアントの皆様にお伝えしている幾つかのポイントがあると思います。

そんな中で初回接客時にとても重要なポイントとしては、

「一次情報の濃さ」

だと自分なりに思っています。

一次情報とは、自ら体験したり自ら直接見聞きした情報のことです。

住宅会社にアプローチをして下さったお客様にどこまで一次情報で対応できるか、
ということが、他の会社と初回接客時に差をつけるポイントの一つだと思うのです。

一番強いのは、良い家を自社で建て、そこに住む前と住んだ後の家族の生活の違いを
お客様に超・具体的にお伝え出来ることです。

良い家に住むと、これだけ毎日の暮らしが激変する、ということをお伝えすることなのです。

そして「何のために家を建てるのか?」という目的をお客様に考えていただき、
それを明確にすることなのです。

また、そうした濃い話をお客様とおこなう上で、
事前にお客様とそれなりの関係を構築しておかなければなりません。

今日、はじめてお会いするお客様に、いきなり

「何のために家を建てるのですか?」

なんてことを訊いたとしても、そんなの本気で答えてくれるわけでもないし、
そもそも家を建てる目的を明確にしているお客様は少ないのです。

お客様が、少なくとも心理的壁を設けずにこちらと話していただける関係を
つくらなければなりません。

そうした関係をつくる上でも、こちらの一次情報を通したコミュニケーションがとても重要になります。

自分が日々経験していること、自分の体験を通じ、
お客様にこちらのことを理解していただかなくてはなりません。

そして、一次情報を伝えるうえでとても重要なのは、情報には鮮度がある、ということなのです。

大分前の一次情報では、鮮度がないためお客様の心に響かないのです。

つい2日前のこと、つい1週間前のことだから、お客様に熱くお伝えすることが出来るのです。

これを理解せず、お客様にお伝えする話が一切変わらない人、
もっと言えば、毎日を刺激的に生きていない人は、伝える一次情報力の鮮度がどんどん落ち、
初回接客時にお客様の心を捉えることが出来なくなります。

だから住宅営業マンは、たくさんの経験を積み、常に情報の鮮度を磨いておくことが重要なのです。

お金がない、時間がないと、
自分の一次情報力を磨けないことを周囲のせいにしている売れない営業マンがいますが、
自分で自分を磨くことをしない限り、受注は上がらず、結果収入も増えないのです。

一生、今のレベルで終わることになるのです。

あなたは自分の一次情報力を磨くような日々の時間の使い方、出来ていますか?
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【第41回】 初回接客時に大切なポイント

2011年02月10日 | 住宅コンサルタントとして
もう、上辺だけの手法やテクニックだけでは、
住宅建築の依頼をお客様から頂戴することは無理だと思っています。

需要が供給量に対して減少しているので、お客様がたくさんの住宅会社を見ることが出来ます。
いろんな会社がさまざまなアプローチをかけてくれるので、
お客様には一度にたくさんの情報が集まるのです。

人間は、一度にたくさんの情報を入れてしまうと、
冷静に一つ一つの情報を比較が出来なくなると思います。

「あの会社の家の特長は○○で、次の会社の特長は××で・・・」
「デザイン性ではあの会社だけど、でも価格はあっちの会社の方が安いから・・・」

などと左脳で判断が出来るのは、それほど情報を仕入れていない段階だけであり、
一度に10とか20の情報を入れてしまうと、1つ1つの情報の比較は出来ないと思います。

そうすると、最終的に人間は直観で判断します。

直観でお客様が判断する、という中で、最もお客様の記憶に残るやり方は、
初回接客時の自分の人間力だと思います。

「何度かお会いすることが出来れば・・・」
「私の良さは何度もあっていただく中で・・・」

などと言いたい人もいるかもしれませんが、そんな余裕はありません。

初回接客時のインパクト、魅力、素敵さでお客様の印象に残るかどうか決まります。

初回接客時にインパクトを残すために、どんなトークをすればいいのか、などと
すぐにやり方論の話をしたがる人が多いのですが、どれだけトークの練習をしたとしても、
どうしても越えられない壁があるのです。

トークの練習はとても大切ですが、それ以上にもっと大切なポイントは何か?

私なりの考えを明日まとめてみたいと思います。
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【第40回】 協力業者様に応援してもらえるだけの誠意を尽くしているか?

2011年02月09日 | 住宅コンサルタントとして
住宅会社・工務店が事業を継続していく上で、
絶対に協力業者様のお力添えは不可欠です。

大工さん、資材納材会社さん、板金屋さん、塗装屋さん、足場屋さんなど、
さまざまな協力業者様の力を結集して、良い家は完成するのです。

さらには、いい広告をつくったり、いいHPをつくったりするのに
制作会社さんにも手伝ってもらったり、場合によってはコンサルの力を借りることもあるでしょう。

自分たちだけでは、良い家をつくり続け、業績を高めていくということは難しいものです。

いい仕事をしようと思ったら、いろんな業者さんが気持ちよく仕事が出来るようにして、
素晴らしい力を持っている人の力を借りた方が絶対にいいのです。

こうした当たり前のことを理解して、
本当に気持ちの良いお付き合いを各業者さんと出来ている住宅会社さん、工務店さんは
ちゃんと存在しています。

そもそも、こういう会社に共通して言えるのは、トップ自身が周囲に感謝する気持ちが強く、
社員さんが働いてくれていること、協力業者さんがいい仕事をやってくれていることなどに
心から感謝をしていて、それを周囲の人たちも分かっていて、
その会社全体にとても素敵な一体感が生まれていたりします。

こういう会社には、優秀な協力業者さんがちゃんとついてきてくれて、
業者の入れ替わりなどはありません。

そしてそういう会社は、当然ながらスタッフの定着率も高く、
スタッフ、協力業者さんから愛され、必要とされています。
OBさんにも自然に愛され、応援されているのです。

一方、こうした会社とは正反対の会社も残念ながら存在します。

周囲に対する感謝の気持ちが弱い。
仕事を受ける人の立場で物事が考えられない。
自分たちの社内の連絡事項が悪いから、外部の業者さんが混乱しているのにも関わらず、
全て外部の業者さんのせいにする・・・。

こうした原因の大半は、トップ自身の人間性の問題であることが多いです。
トップが相手の立場で物事を考えられない、思いやりが少ないことがとても多い・・・。

何かあると全て周囲のせいにする・・・。
だから、仕事を受ける立場の人の心が折れるのです。

協力業者さんも、創意工夫をしなくなり、言われた通りにしかやらなくなり、
そのうちにその会社から離れていくようになります。

こうして業者さんの入れ替わりが激しくなり、いつしか地元の業者さんからモノが買えなくなる。
当然、雰囲気も悪いので、スタッフの定着も悪い。

お客様にいい家を提供することが困難になる。

当然、お客様満足度も低くなる・・・。

負のスパイラルに入ってしまいます。


商売の基本は、自分たちの身近の人から応援してもらえる会社になることです。

「この会社のためなら・・・」
「あの社長のためなら・・・」

と、どれだけ多くのスタッフ、協力業者さん、OB施主様に思っていただけるかが全てです。

こうした基本を忘れ、スタッフや協力業者さんに誠意を欠く会社は
絶対に商売がうまくいきません。

身近な人にソッポを向かれるような会社は、残念ながら繁栄しないのです。

皆さんの会社は、身近な人に応援してもらえる会社ですか?
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【第39回】 量稽古

2011年02月08日 | 住宅コンサルタントとして
大学時代、それから社会人になって2年間ほどは、
社会人として働くこと、そして給料をいただくということに関して完全にナメていた私・・・。

それはもう、ひどい若者でした(←反省)。

そんな私が、変わるきっかけをいただいたのが、中谷彰宏さんの本をたまたま手にしたからでした。

その本は、「20代でしなければならない50のこと」という本と、
「入社3年目までに勝負がつく77の法則」という本でした。

この2冊の本の中で、本当にいろんなことを学ばせていただいたのですが、
本を読んだ後、最も私が意識したのは、とにかく量を人の2倍、3倍とすることでした。

これは中谷さんだけではなくて、いろんなクリエイターの方がおっしゃっていることですが、
何事もとにかく量をこなさなければ決して質は一流にならないそうです。

例えばコピーライターがコピーをつけるときに、ひたすら何百という案を紙に書き出して
その何百という中から1つを選び出しているのだそうです。

コピーをずっと考えて、あるとき突然1つのコピーが出る、
ということはないそうなんですね。

とにかくひたすら量をこなす。
その量をこなす中で、質が高まるのと同時に必ず答えが見えるということなんです。

働くということをナメていた私ですが、心の中は結構素直だったらしく、
そのことを知って、翌日からひたすら量を意識して仕事をするようになりました。

営業としてまだまだ素人感漂っていましたので、量の部分で差をつけるとしたら、
営業活動時間や訪問・面談数しかない・・・。

そこで事務所の中の同期や先輩よりも、朝早く出て夜遅くまで営業する、
ということを徹底したのです。

北海道の旭川営業所所属の、富良野方面を担当していた同期の営業マンが
大体夜9時過ぎまで営業していたので、私もその同期に負けないよう、
朝8時前に事務所を出て、夜9時過ぎまでお客様をひたすら訪問する、
という営業活動をしていました。

事務所に帰ってくるのが遅い時で夜の10時。
そこから見積や発注をやったりして、大体退社するのが12時から2時の間。

当時は夜11時に会社を出ることが出来た日は

「今日は早く仕事が終わったなぁ」

と思ったものでした。

会議の資料を作成しなければならない時などは、夜3時過ぎまで仕事をしていました。

この量稽古を若い頃にやらなければ、と気づき、それを実践出来たことが今につながっています。

会社の決まりだから、という理由でしっかりと休む人。
お客様がいないから、という理由で早く帰る人。

いろんな理由をつけて、量稽古をしない人は、それなりの人生に終わると思います。

人生、成功している人に共通して言えるのは、圧倒的に量をやってきた人なのです。

そのことを実感している私は、やはり今でも仕事を目いっぱい入れてしまいます。

予定が空いていれば、現場に出る。
週休2日なんて、自分が成長する上ではあり得ないと思っています。

もっともっと現場に足を運び、お客様と接する中でいろんなことに気づき、
お客様が求めていること、喜ばれることを形にしていく・・・。

頭を使い、手を使い、クライアントが目指していることを表現し、
お客様にお伝えするための最適な手法を見つけていく・・・。

才能がない分、量でカバーするしかないのです。

もちろん、こうした考え方は、
「仕事は単なる生活に必要なお給料を得るためだけのもの」という考えを持っていて、
「出来る限り楽をして生きていきたい」と思っている人とは分かりあえないと思っています。

でも、人間として生まれてきた以上、自らの可能性に賭け、自分を成長させることこそが
人としての生き方ではないか、と個人的に思っています。

そのために、量稽古をひたすら積む。
私はそういう生き方をしたいと思っています。

皆さんは、どういう生き方をしたいですか?
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【第38回】 覚悟を決めなければ、達成なんてしない

2011年02月07日 | 住宅コンサルタントとして
働いてお金をもらっている以上、プロです。

プロとは、その道を極めようと研鑽を重ねる人であり、求められる結果を出す人です。
結果を出せなければ、解雇されることも受け入れるだけの覚悟を持っています。

そして「結果を絶対に出すんだ!」という覚悟を持って、目の前の仕事に全力で取り組むのです。

今までの良い時代であれば、「会社や上司の言うがまま」に仕事をやっていれば、
結果が出ないのは自分の責任ではなく、会社や上司の責任ということが通ったかもしれません。

また、過去に前例のあることですべてを予測し、その前例から踏み外さなければ
それなりの結果を出すことが出来たのかもしれません。

しかしながら、過去の成功体験に基づき、単に会社や上司の言われた通りにしか出来ない奴は
もう必要のない時代になりました。

そんなレベルの奴、それからそういうレベルの低い奴がノコノコ働ける会社に、
お客様は何の魅力も感じなくなっています。

個々の意識レベルを上げ、会社全体の意識レベルを高めていかなくては、
結果なんて出ない時代なのです。

今の日本は、労働者や消費者の保護、労働者や消費者の権利ばかりフォーカスされています。

だから非常識な親、非常識なお客様や社員などが出てくるのです。

労働者で言えば、働く気のない奴、結果責任を負おうとしない奴なんて、
保護対象から外せばいいと思っています。

そもそも、ここまで労働者の権利を厚くしているのは、日本だけなんじゃないか、と思っています。

戦前・戦後すぐの日本人は、一心不乱に働く、とてもまじめな国民だったはずです。

しかしながら、戦後の骨抜き政策によって、
その勤勉さや目標を定めたら徹底的にやり抜く強さがどこかにいってしまったのではないか、
と個人的に思ってしまいます。

会社で何か新しい取組をしることになった。
それを推進していく上で、誰がいつ、どういうことをするのか、ということまで
明確に決め、本番を迎えた。

ところが、その取組をスタートさせたが、予定通りに進んでいかない。

こうしたことは実際にあるのです。

ところが、結果に対する執念もなければ、結果を出すという覚悟もないため、
今の現状をあるがまま受け入れてしまう人が、とても多いような気がします。

そして結果が出なかったのは、そもそも新しい取組の企画が悪かったとか、日程が悪かったとか、
何だか他人事で終わらせてしまっていたりします。

やり方や発想だけでうまくいく時代では、残念ながらありません。

「結果を出すんだ!」という強い覚悟と行動力、悪あがきが必要なのです。

皆さんは、強い気持ち、覚悟を持って仕事に取り組めていますか?
結果が出ないことを他人のせいにしていませんか?
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【第37回】 電話を減らす工夫

2011年02月06日 | 住宅コンサルタントとして
電話が仕事の時間を奪います。

電話の本数が多いことで労働時間が長くなり、
大した結果を出していなくとも仕事をした気になってしまいます。

これってとても危険なことです。
労働時間が長いだけだったり、いろんな人と会議などで打ち合わせしているだけで
何も結果を変えていないのに、やたら本人が忙しがったりしている人がいます。

とても大きな勘違いです。

プロの世界では、最終的に「仕事=結果」なのです。

しかもその結果は、1年2年という短期な視点ではなく、中長期的にちゃんと安定成長するか、
ということが大切なので、長い目で見なければなりません。

とにかく電話が多い、大して重要でない打ち合わせが多いというのは、
仕事をしているわけではない、というのが私の考えです。

だから、電話をまずは極力減らす努力をすべきなのです。

では、そのためにどういうことをしなければならないのか?
私はポイントは2つあると思っています。

まず1つめは、「出戻りの仕事をなくす」ということです。

自分自身がメーカーの営業をやっていたとき、
例えば見積の依頼を工場や見積センターに依頼するとします。

サッシの見積をする際、何を依頼書に記入しなければならないかというと、

① 外側の色と内側の色
② 形(縦すべりとか、引違いとか)
③ サイズ
④ 吊元
⑤ 硝子の種類(透明か型ガラスか、ということと、LOW-Eガラスか標準ペアか、ということ)
⑥ 網戸の種類
⑦ 勝手口ドアの場合は中桟ありかなしか
⑧ 引違いのときは、外付けか半外付けか

など、こうしたことがしっかりと明記されていなければなりませんでした。

見積を依頼したら、工場や見積センターからの問合せが一切なく、
期日通りに見積を返信してもらいさえすれば、仕事がとてもスムーズです。

しかしながら、記入がいい加減な営業マンは、確認の電話がガンガン鳴ったりします。

私は極力電話をもらわないよう、人様に依頼をする際に記入漏れをなくす、
ということを徹底してやっていました。

そうすることで、見積担当者の方の時間も奪わなくて済むのです。


電話を減らすポイントの2点目は、「確認の電話がかかってこないようにする」ということです。

例えば、何かの商品を発注したとします。

それが配送センターに納品され、後は現場に配送されます。

配送センターの人から「これ、いつ持っていけばいいですか?」「どこに持っていけばいいですか?」
と確認されれば、また自分の時間が奪われますし、センターの担当者の時間を奪ってしまいます。

さらに、私に確認の電話がかかってきて、私がそれを工務店の現場監督に確認し、
監督が職人さんに確認し、というようになっていけば、1つの確認のために
何人もの人が電話しまくらなければならない、ということになるのです。

ですので、私は発注時点で、納品場所は事前に決めておき、さらにいつ持っていけばいいのか、
ということに関して、配送センターの方と現場の職人さんとでダイレクトにお話をしてもらうように
していました。

そしてその後、配送センターの担当者から報告をもらって、監督に報告する、
という流れにしていたのです。

報告の電話はすぐに済みますが、確認の電話は思いっきり時間が取られます。
だから基本的には報告の電話をいただいたり、掛けたりすることだけにして、
確認の電話をいただくことを極力減らそう、としていました。

こうした細かいことを徹底して、とにかく無駄な時間を使わないように心がけていました。
もちろん、今も心がけています。

段取りをしっかりと取って、私が間に入ることを極力減らし、
クライアントと業者さんでダイレクトにお話をしていただいたりしています。

こうすることで、1日に電話が1本も鳴らない、という日を多くしたいと思っています。


皆さんは、電話を減らす工夫、していますか?
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【第36回】 時間を生むポイント

2011年02月05日 | 住宅コンサルタントとして
前前職で、私は住設機器メーカーの営業を北海道旭川エリア・北見エリアでやっていました。

お客様にも恵まれていたため、一般的な営業マンの3倍の売上をやっていましたが、
土日のうち最低1日は休むことが出来ていました。

そして圧倒的に他の営業マンと違っていたのは、電話の鳴る回数です。

一般的な営業マンの半分以下しか鳴らないのです。

例えば会議で1日出張、というケースでも、電話が1本も鳴らないということが普通にありました。

でも、数字はちゃんと達成しているのです。

逆に私の半分以下の数字の営業マンが、1日50本以上電話がかかってくる、
というようなケースもありました。

また前職時代も、電話がほとんど鳴りませんでした。

仕事をしていて、数字はそれほど稼いでいないのに、やたら電話が多い人がいます。

勘違いしている人だと、「電話の数=売上」と思っているかもしれませんが、
私が知っている限り、本当に仕事が出来る人は、売上に対する電話の本数が少ないです。

電話が事務所にかかってきて、つないでもらうと今の仕事の手を止めなければなりません。
携帯にかかってきても同じです。

電話終了後、また電話に出る前のスピード感で仕事をするには、ちょっと助走が必要です。
電話は自分が思っている以上に、仕事の時間を奪うのです。

だから極力電話がかかってこないように、ビジネスパーソンはしなければなりません。

そのために、私は昔からいくつかの工夫をしていましたし、今もしています。

そのポイントはまた後日・・・。
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【第35回】 友人・知人の伝手を頼った受注の限界

2011年02月04日 | 住宅コンサルタントとして
業界が成熟してくると、必ず自社の特長やイメージが確立されていなければならないと思います。

例えば、ケーキ屋さんで言えば、

「あそこはキャラクターのデコレーションがメチャうまい!」

とか、

「あのお店はチーズケーキが最高!」

などです。

地域のケーキの需要に対し、供給する店舗数が多いと、
こうした店のカラーがあるお店には、お客様が来てくれますが、
逆に特長が市場に伝わってなく、単なる普通のケーキ屋さんではお客様が来てくれません。

住宅会社でも同じで、

「あの会社は、とてもいいらしいよ!」

という漠然とした評判よりは、

「あそこの大工さんの腕は、ハンパないみたいよ!和室とか収納の造作なんて見事みたい!」

とか、

「あの工務店さんの家は、冬でも裸足でいて寒くないみたいよ!」

などの特長が市場に伝わっている方が絶対にいいのです。

私自身、住宅会社が商売をやっていく上で、
市場に良い評判がなければ絶対に存続し得ないと思っております。

その評判が市場に浸透していく上で、自社の家づくりに特長があり、
一貫性のある家をたくさん建てていく必要があります。

自社のブランドコンセプトを明確にし、そこを市場に発信し、
自社のコンセプトに共感をしていただいたお客様の家を受注することを継続していくと
完成した家には一貫性が生まれます。

その一貫した家を市場のお客様に何度も見ていただくことで、
自社のブランドは市場に浸透するのです。

しかしながら、お付き合いの延長で友人知人親戚の家を建てていくと、
そもそも自社のコンセプトに共感していただいているわけではないので
お客様の嗜好に合わせた家になってしまいます。

すると、毎回建てる家に一貫性はなくなってしまい、小さな家もあれば大きな家もある。
和室二間続きの本格和風もあれば、洋風住宅もある。
そうすると自社のブランドイメージが市場のお客様に伝わりにくいと思うのです。

自分たちの身近の人から受注させていただけないような会社は、絶対にダメですが、
身近な方からの受注だけで満足してはいけません。

必ず、自社の家づくりに明確なコンセプトを設定し、それを極める覚悟が必要です。

個人的に、自分たちの友人・知人の伝手を頼った商売に限界があると思うのには、
こうした理由があるのです。
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【第34回】 売れやすい土壌がある会社、ない会社

2011年02月03日 | 住宅コンサルタントとして
コンサルティングに入らせていただいて、業績が伸びやすい会社と伸びにくい会社があります。

伸びやすい会社の特長は、とにかくOB施主様、協力業者様からの紹介が多い会社。
そしてOB施主様や協力業者様、スタッフから愛されている会社です。

こういう会社は、例えば現場見学会やモデルハウスOPENイベントをおこなうと
OB施主様がたくさん来場されたりします。

OB施主様対象イベントを企画すると、
本当にたくさんのOB様が集まり、とても楽しい1日になったりします。

そしてスタッフの入れ替わりが非常に少ないのです。

こういう会社は、そもそもトップの心が温かく、周囲の人に思いやりや気配りがあるのです。
事務所の中のトイレ1つを見ても、実際に建てた建物の設計を見ても
本当に温かさが伝わってくるのです。

トップが周囲に思いやりがあり、それが知らず知らずのうちにいろんなところに伝わっている・・・。
だから地域で必要と思われたり、お客様から応援してもらったりするのでしょう。

一方、その真逆の会社も存在します。

何をやってもOB様が遊びに来ない・・・。
スタッフの入れ替わりが激しい・・・。
会社に温かさや思いやりの心、人に何かをやってもらった時の感謝の心が欠けている・・・。

こういう空気の会社も残念ながら存在します。

もちろん、温かさだけがあったとしても、
実務や会計がしっかりとしていなければ、会社はやっていけないのですが、
温かさが欠ける会社は、絶対にある1つの壁を乗り越えることが出来ません。

周囲から愛されている会社は、ノウハウがそのまま実績につながります。
周囲から愛されていない会社は、ノウハウが上滑りしていきます。

周囲から愛される会社かそうでないかは、トップの人間性と見事なくらい比例しているのです。
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【第33回】 分かったこと=出来ることではない

2011年02月02日 | 住宅コンサルタントとして
鼻が利くタイプの経営者に多いのですが、
いろんなノウハウをかじりまくって、いくつものさまざまなテクニックは知っているし、
過去からいろんな取組をやってきた、という経営者がいます。

エリアにおける同業他社の中で、常に斬新なことを真っ先にやり、
非常に注目を浴びたりします。

こういうタイプの経営者が経営する会社が確かに一昔前、注目されました。
そして実際に業績が伸びました。

しかしながら、2008年頃からこうした会社の業績が上がりにくくなりました。
2010年なんて、全くダメです。

そしていつの間にか消えていたりします。

この理由は、「お客様がホンモノを見抜く目を持ってしまった」ということが原因だと
個人的に思っています。

いろんな新しい手法に手を出すのは悪くないのですが、要は底が浅いのです。
そこをお客様に見抜かれているのです。

商売の本質を分かっていないのです。

逆に正しい方向に1本の軸をしっかり持って、正しい経営をしているホンモノの会社には
お客様が殺到しています。

信じられないくらい、殺到しています。

今まで、小手先の手法に頼ってきた会社は、
1つのことを掘り下げるという意味を分かっていなかったりします。

毎回、新しいノウハウや情報を欲しがるのです。
そしてこういう会社は、

「(頭で)分かったこと」=「(自分たちが)出来ること」

というような錯覚をしてたりします。

しかしながら、1つのことが確実に出来るようになるためには、頭で分かっただけではダメで、
それを深く深く考え、自分たちの体の一部になるような感覚にならなければならないのです。

いろんな手法をつまみ食いするのではなく、1つのことを極められる会社になりたいものです。
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【第32回】 現場に出て感じることの重要性

2011年02月01日 | 住宅コンサルタントとして
先週末は、土日共にクライアントのイベント現場に出て、
実際に接客をさせていただいたり、クライアントの営業スタッフの接客をチェックしたりしていました。

私が個人的に目指したいことは、
ご縁を頂戴しているクライアントが日本の住宅業界における常識を逸脱した、
あり得ないくらいお客様満足度が高い住宅会社に進化する、ということです。

家を建てさせていただいたお客様、協力業者様、地域の方々から必要とされ、応援される会社に
クライアントがなっていただくことです。

しかしながら、クライアントの現状を理解せず、またクライアントに来場されるお客様を理解せず、
勝手に私がいいと思うことを無責任に提案してはいけない、と思っております。

なので、定期的にクライアントの現場に出て、お客様と直に触れさせていただいています。

その中で、

・そのエリアのお客様が価値を感じることは何か?
・クライアントの今のブランド力でどのレベルのお客様が来場して下さっているのか?
・正しい接客をスタッフはやってくれているのか?

など、クライアントの現状を把握させていただくのです。

そして、クライアントの現状に合った改善提案をさせていただく・・・。

定期的に現場に出ることは、とても大切なことだと個人的に思っております。

そして、クライアントのトップにも、現場の空気を吸って欲しい、と思います。
(現場に出て、実務をやって欲しい、と言っているのではありません)
会議の場や事務所では味わえない、自社の現状が分かるからです。

お客様とスタッフが会話をしているのを聞くと、
お客様が求めていることと自分たちがやっていることの差を感じることが出来、
自分たちが何をどうすればいいのかが、とても分かるようになります。

どれだけ忙しくても、定期的に現場に出る。
ずっと継続していきたいと思っています。
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