鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第39回】 量稽古

2011年02月08日 | 住宅コンサルタントとして
大学時代、それから社会人になって2年間ほどは、
社会人として働くこと、そして給料をいただくということに関して完全にナメていた私・・・。

それはもう、ひどい若者でした(←反省)。

そんな私が、変わるきっかけをいただいたのが、中谷彰宏さんの本をたまたま手にしたからでした。

その本は、「20代でしなければならない50のこと」という本と、
「入社3年目までに勝負がつく77の法則」という本でした。

この2冊の本の中で、本当にいろんなことを学ばせていただいたのですが、
本を読んだ後、最も私が意識したのは、とにかく量を人の2倍、3倍とすることでした。

これは中谷さんだけではなくて、いろんなクリエイターの方がおっしゃっていることですが、
何事もとにかく量をこなさなければ決して質は一流にならないそうです。

例えばコピーライターがコピーをつけるときに、ひたすら何百という案を紙に書き出して
その何百という中から1つを選び出しているのだそうです。

コピーをずっと考えて、あるとき突然1つのコピーが出る、
ということはないそうなんですね。

とにかくひたすら量をこなす。
その量をこなす中で、質が高まるのと同時に必ず答えが見えるということなんです。

働くということをナメていた私ですが、心の中は結構素直だったらしく、
そのことを知って、翌日からひたすら量を意識して仕事をするようになりました。

営業としてまだまだ素人感漂っていましたので、量の部分で差をつけるとしたら、
営業活動時間や訪問・面談数しかない・・・。

そこで事務所の中の同期や先輩よりも、朝早く出て夜遅くまで営業する、
ということを徹底したのです。

北海道の旭川営業所所属の、富良野方面を担当していた同期の営業マンが
大体夜9時過ぎまで営業していたので、私もその同期に負けないよう、
朝8時前に事務所を出て、夜9時過ぎまでお客様をひたすら訪問する、
という営業活動をしていました。

事務所に帰ってくるのが遅い時で夜の10時。
そこから見積や発注をやったりして、大体退社するのが12時から2時の間。

当時は夜11時に会社を出ることが出来た日は

「今日は早く仕事が終わったなぁ」

と思ったものでした。

会議の資料を作成しなければならない時などは、夜3時過ぎまで仕事をしていました。

この量稽古を若い頃にやらなければ、と気づき、それを実践出来たことが今につながっています。

会社の決まりだから、という理由でしっかりと休む人。
お客様がいないから、という理由で早く帰る人。

いろんな理由をつけて、量稽古をしない人は、それなりの人生に終わると思います。

人生、成功している人に共通して言えるのは、圧倒的に量をやってきた人なのです。

そのことを実感している私は、やはり今でも仕事を目いっぱい入れてしまいます。

予定が空いていれば、現場に出る。
週休2日なんて、自分が成長する上ではあり得ないと思っています。

もっともっと現場に足を運び、お客様と接する中でいろんなことに気づき、
お客様が求めていること、喜ばれることを形にしていく・・・。

頭を使い、手を使い、クライアントが目指していることを表現し、
お客様にお伝えするための最適な手法を見つけていく・・・。

才能がない分、量でカバーするしかないのです。

もちろん、こうした考え方は、
「仕事は単なる生活に必要なお給料を得るためだけのもの」という考えを持っていて、
「出来る限り楽をして生きていきたい」と思っている人とは分かりあえないと思っています。

でも、人間として生まれてきた以上、自らの可能性に賭け、自分を成長させることこそが
人としての生き方ではないか、と個人的に思っています。

そのために、量稽古をひたすら積む。
私はそういう生き方をしたいと思っています。

皆さんは、どういう生き方をしたいですか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする