本格的に寒くなってきたので、炭をおこし始めた。昨日は岩手
から一冬分の炭が届いた。お店では、手あぶりをふたつ用意する。炭の焼ける香り
と、遠赤効果のあるあたたかみに、なんかほっとするような安堵感を覚える。
鍋をのせて、湯豆腐で熱燗なんて最高だし、あぶった烏賊だけでも最高の酒肴だ。
ときどき群馬の山奥の炭焼きじいちゃんのところに炭を買いにいく。退職した後に
炭焼きをはじめ、山で木を切ってきて、自作の釜で炭をつくる。いつもいくと、囲炉裏
においた大きな薬缶で「めぐすり茶?」をごとそうになりながら四方山話をする。
一昨年におばあちゃんを亡くしてから、急に元気がなくなってきたのが心配だけど、
炭焼きをするのが生きがいらしく元気に人生を全うしている姿にこころ打たれる。
「これをやる」という使命を持っている人はみな幸せだ。
今日は「お花のお稽古」
お茶とかお花とか、床の間という空間を日本人が生活に入れたところから
発達してきた。どの家のもある「小さな美術館」。昨今の住宅事情から床の間
とか和室が消えつつあるのは、小さな美術館が絶滅危惧種になりつつあるようなできごと。
なんとかしたいものだ。