昨日の夕方、カウンターが俳優さんたちで埋まった。
来週の22日、23日に声優さんたちの朗読劇をやるのでその打ち合わせ。
年に何度か、作曲家の難波研さんと、作家の天城凛太郎さんと、アニメの声優さんたち
が天真庵で、そんな素敵なことをやる。今回は「緋色の雪」。緋色とは、昔から日本人の好む
色で、陶芸の世界でも備前焼の「緋襷」(ひだすき)は古来より器好き骨董病の人たちに愛され
続けている。素敵なフライヤーを玄関のところに飾ったら、十間橋通りが「アキバ」のような
雰囲気になる。音楽や芸術は一瞬にして、人の人生を変えたり、街を変えたりするのが、いい。
今日は「書の会」。煎茶を入れる二階にはりゅうじこと、貞本竜二先生(ぼくは、りゅうじ、と読んでいる)
の「空」という掛け軸が飾ってある。彼が二年前に二階で「個展」をやったときの作品。
竜が空に昇っていくような力強さと、しなやかな筆使いが見事で、自分のお茶の入れ方も
そうありたい、と自戒の意味もふくめ、見ているし、見られているように思う。
陶芸家の河井寛次郎の言葉に「花を見ている 花も見ている」という言葉がある。
自分を中心にしてものごとを判断することが多いが、相手があり、そこにも「命」があり、
こころがある。「書を見ている 書も見ている」「器を見ている 器も見ている」
床の間には、亀田窮楽の書をかけている。江戸時代の京都の書家で、大酒飲み
だったらしい。売茶翁を物心共に応援してくれた文人。
「研精窮本原」という書だ。無駄なものを落としていくと、本質にいきつく。そんな意味。
寒い夜に勉強した後は「とうじそば」が美味い!
明日はお休みだけど、「声ヨガ」をやります。2000円(そばと珈琲つき)