明日明後日と京都から染めもんの河野さんがやってきて、
「染めもん展」(13時から19時)を開催する。もともとは「京都のオヤジ」と呼んでいた親戚みたいな
名前の野村富造さん通称・富夢さんが毎年池袋の天真庵で「染めもん展」をやってくれたのが始まり。
そこから着物や和ものや京都にはまっていった人があまたいるようだ。
生前何度か祇園界隈で富夢さんと酒を飲んだ。いい時代は、西陣の染めもんやさんが、料理屋の女将さん
たちの着物を頼まれ、お酒を飲みにいくと、お店で使った備長炭の灰を女将さんがくれ、それをまた染色剤に
する、みたいな愉快で粋な原始的ぶつぶつ交換が行われていた。「おたがいに」が、お店とお客さんだけでなく、
いろんな場所にあったように思う。利害得失を超えたところに、好循環が生まれるんやな。
最近天真庵界隈にも「染め」をやったり、服や帽子をつくる職人さんたちが住み始めた。いい交流の場に
られば、と思う。今日は19時から「投扇興」でオープニング。河野さんは、京都造形芸術大学の一期生。
お花やお仕覆を教えにきてもらっている竹内さんの先輩にあたる。京都造形芸術大学といえば、小川流煎茶道
の家元の小川後楽さん。小川流の創始者の小川可進という人は、煎茶の歴史を語るのに、かかせない人。
お医者さんであり、薬でもあったお茶の研究に没頭し、夜な夜な家の屋根の上に白衣でのぼって、お茶を干したり
しているものだから、「幽霊」とまちがえられたりしたらしい。奇人が歴史を切り開いてきた。
こんな閉塞した時代は、いっぱい奇人が生まれてくる時でもある。