昨日は雨の中、薩摩琵琶のコンサートをやった。
幽玄な世界を醸し出す琵琶の音は、ピーカンな天気よりも
雨くらいのほうが、いい。ただし弦楽器は湿気に弱いので、演奏する
ほうはとても大変だけど・・・
でも昨年日本一に輝いた榎本百香さんの琵琶は輝きを増している。
前回の演奏会の時は、スーパームーンの日で、演奏している時に
「休符」という野良猫がお店の前の道で車に轢かれて死んだ。
最近建築ラッシュで、原っぱなどが少なくなり、野良猫の数もめっきり
減って、そんなことを憂いて、「きっとあれは自殺だ」と思ったりした。
昨日は「休符」の後がまで、彼にそっくりな模様の「そくり」が、薩摩琵琶
の演奏を終始、軒下で聴いていた。休符を偲びながら、「今日は涙雨だ」
なんて思っているのかも知れない。昨日は「平家もの」意外に少し情感的な
曲も加えられ、ももちゃんと琵琶の新しい世界も垣間見ることができた。
イタリアのマドリガーレみたいに、ポピュラーではないが、幽玄な死の世界を
表現するには、薩摩琵琶は欠かせない楽器で、日本人の琴線をくすぐるものがある。
今日も朝から雨。静かな邦楽でも聴きながら、昔読んだ本などを読みなおしたり
するのにいい季節。ぼくは最近藤沢周五郎にはまっている。
明日の朝は「卵かけごはん」夜は「タイムドメイン」
来週の水木金は、東北で「蕎麦会」をやってくる。