長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

堅気の人たちは今日から事始め

2014-01-06 08:43:24 | Weblog

昨日からボチボチ営業が始まった。Mくんから電話があって、

「年に3回くらいしかいけませんが、初日にいっていいでしょうか?」という電話をもらう。

「君が今年一番のお客さんになりそうだ」といって受話器を切ったら、常連さんが入ってきた。

今年が始まる。一昨日につくったばっかりの「二階の座敷で普茶料理風そば会」も、「一番が好き」な

友達から電話予約が入った。13日の週なので、これも誰かに抜かれるかもしれないけど・・・

有名な雑誌からも「二階の・・・」の取材申し込みがあった。情報の速さにはほんとうにびっくり・・

「卵かけごはん」は来週の13日(月)からになります。

まだまだ年賀状がくるし、返事におわれていて、新年であり旧年みたいなところもある毎日。

昨日八百屋の前を通ったら、七草がゆの七草が並んでいた。茶がゆなんかも毎日食べても

いいくらいに美味い。年末にお客さんにいただいた無農薬の大根も、毎日土鍋に利尻の昆布をひいて

、ことこと炊いて、柚子味噌とか蕎麦味噌(くるみとごぼうを入れる)で、炊いていて、文膳とかお酒を

所望される人の酒肴におだししている。おだしがきいて、美味い。酒飲むのどがグビグビ(美味い!)となる。

気温が10度を切ると、「とんさま」の人気が沸騰するような感じがする。中国の蘇軾が大好きで彼の号から

銘々された東波肉(とうばにく)。東洋人の最高のもてなしの時に登場する。酒肴としてこんなにいいものはない。

 

 


今年こそは「かっこいい男」になりませんか?

2014-01-05 08:29:18 | Weblog

昨日までに、焙煎とかえしと蕎麦汁の仕込みを完了。今年も元気に蕎麦を打ち、

人間いぶりがっこになるくらい珈琲豆を焙煎しながら、奇人いや貴人たちと、共に

楽しみながら、不思議な時間をつくっていきたいものだ。

二階では、お茶やお花のお稽古をしたり、かっぽれで座敷芸を勉強したりした7年だったが、

今年から一日一組限定で「普茶料理風そば膳」をやることになった。煎茶の仲間や、これから

そば打ちを本格的にやろうとしている連中のヒントになれば幸いだ。「も・て・な・し」なんて言葉に

すると簡単だけど、「花を飾る」とか、その花の花器を選らんだり、お茶やお菓子、そのまわりの茶器のしつらえ、

料理の段取り・・・それぞれの段階に「こころ」をこめる必要がある。夜の二階は、ぼんやりした灯りなので、漆器

などがより艶っぽくみえる。酒器や器にそれらをおりまぜたり、酒器も徳利よりも、蓋のついたお銚子みたいなんで

やってみようかと思う。アニメの「風たちぬ」で、主人公たちが戦時中に上司の家で祝言をあげるシーンがある。

あのシーンは、「日本人に生まれてよかった」と思う場面。さすが宮崎さんだと感激した。

四国のお遍路さんに、地元の人たちが、おにぎりやお茶を施したりする歴史がある。「おせったい」

という。会社でやる「接待」というのは、「お金」が中心で、「ひごろお世話になってま」とかいいながら、こころの中では

「一万円つかうので、それ以上かせがせたや」みたいな計算がどこかあるもんだ。また受けるほうも、「三万くらい

稼がせたので、食事の後はキャバクラくらいいって、バカいいながらボリボリ。。」みたいなことを計算されている。

不況になって、そんな「接待」が少なくなってよかったけど、アベノミクスは今年から「接待」をおすすめする作戦らしい。

ほんとうに仕事をしながら自分を磨いていく気があれば、「食べるもん」や「飲むもの」「器とか絵とか掛け軸」

なんかを買うときは「身銭を切る」つまり自腹を切る、というのが大前提だと思う。平成8年からギャラリーをやってきて、

出会った人たちの「ホンモノ」にふれるたびに、そう思う。

そんなことも含めて、二階の会は、勉強できる場にしたい。京都の料亭いっても辱をかかんレベルにはしたいなお互い。

今年は久しぶりに「大人の修学旅行」を復活しようと思う。京都のおもしろい場所にいっしょにいきましょ。好日居の主人

とも「蕎麦会」の約束したし・・

「蕎麦を自分で打つ」「お茶をていねいに入れる」「そばがきをかく」「気のこもった珈琲を入れる」・・・そんなことに挑戦もしてもらいたい。

「おせったい」とは、お金を出すことよりも、「こころ」やと思うな。

今日の営業は「12時から16時」

明日は「卵かけごはん」はなし。鶏さんも正月休み。12時から19時まで営業。

 


年賀状がいっぱい

2014-01-04 10:05:12 | Weblog

昨年は、生まれて初めて?くらい年内に年賀状を出すことができた。

社長とか業界団体の理事長をやっていたときに比べて、出す枚数はだいぶ少なく

なったけど、みんな「顔」がわかる人たちばかりになったので、気持ちがいい。

あのころは、お互いが顔もわからず、会社の商品の宣伝みたいな賀状がいっぱいだった。

そんな牙城がくずれて、なんとなくほっとする今日このごろ。自筆で書かれた「ひとこと」

が、その人の人生みたいなもがよくでていたりして、うれしくなったりする。昨日まで

のものは今朝ポストに入れた。

今朝から仕込み。なにもかもが「からっぽ」なので、珈琲を焙煎したり、「かえし」を二種類つくったりしながら

朝食を済ませた。今日は織田流煎茶道の初煎会が表参道であるのだが、どうしても仕込みにおわれていけそうにない。

仕込みの合間に、自分で玉露を入れ、床の間にお供するとしよう。

今年は、煎茶をもう少し楽しむ、という意味で、「普茶料理」をやろうと、昨日きめた。HPにものせた。

黄檗山の万福寺の初祖・隠元和尚は、中国からお茶と禅を伝えた人。禅僧の食事をつくる

人を「天座」(てんぞ)という。寒山拾得の拾得も箒を持った構図が多いけど、天座。大切な人。

黄檗山万福寺の精進料理を「普茶料理」(ふちゃ)という。京都のお寺の近くに豆腐やが多いのはその影響。

「普(あまね)く、大衆に茶を施す」という意味がある。季節季節の地元でとれた野菜

などを素材を生かしてすばやく調理し、大皿にのせて、みなで分け合いながら食す、という

のが原則で、京都にある普茶料理のお店も、4人一組が原則。

「寺方蕎麦」という蕎麦のルーツと呼ばれている蕎麦の出汁は、大豆でとる。

もちろん普通は鰹節を使う(天真庵も)。という意味では、完全な精進料理ではない、「風」だ。

そんな風でも、次の朝のウンコが違うような、体にやさしい普茶料理風なそば会をしたいと思う。

明日から通常営業。明日は日曜日なので16時閉店。

「卵かけごはん」は13日(月)から始まり始まり。   今年も楽しくいきましょう。

「長屋で女史会」(2月3日)も、満席近し。昨年薩摩琵琶のコンテストで日本一になったももちゃんのコンサートもある。

31日(金) ぐりんぴーす 薩摩琵琶とピアノの音色

演奏:榎本百香 (薩摩琵琶)・伊東麻奈 (ピアノ)

18時半開場 19時半開演 ¥3,000(蕎麦・珈琲 付き)

 

 


無事これ名馬

2014-01-01 09:04:16 | Weblog

あけましておめでとうございます。

年末は、年越しを元気にバンバン打ち、最終日は鞭をふりふり、

新人の蕎麦打ちさんたちの蕎麦打ちを指南した。

17時から最終のコースがあり、近くのカフェのオーナや、無茶しぃにくるメンバー

4人の蕎麦打ちをやった。前日に達磨の高橋さんのビデオを見てイメージトレーニング

ができているらしく、地震と希望にワクワクしながら銘々の蕎麦を打った。

まず自分が模範で蕎麦を打つ。(当日の年越しそばが間に合わなくなったので、この蕎麦も

「商品」になった)。その後、一人が「目標一時間」の予定で蕎麦を打つ。掃除などがあるので、

終わったら11時近くになった。みんなお店をやっていたりするので腹が空いたので、ストーブで

炊いた「しし鍋」をつつきながら、反省会?

とても充実した一年の「こと納め」にぴったりの蕎麦会になった。彼らの中に未来の「蕎麦打ち名人」

が生まれ、どこか縁のある場所で、「元気蕎麦」を打ち、人が集まり、あたたかい団らんの場ができたら

そんな幸せなことはない。昨日は「ぶんかん」のカウントダウンの会に、彼らの「そば」が振る舞われた

はずだ。蕎麦道を歩み始める記念に、久保さんの赤織部の蕎麦猪口をプレゼントさせてもらった。

10年前、ぼくが蕎麦打ちを始めたころ、久保さんからプレゼントされたものだ。

いろいろなものが新旧交代する正月。昔からおもちなどを飾る葉に使われた緑の植物を

「ゆずりは」という。日本人って、ほんとうに奥深い文化を継承しながらこの小さな国で

生きてきた。いろいろ世界中が混沌としてきたけど、きっとこの国の本来の在り方、生き方、

みたいなものが、世界の模範になっていく、そんな時代を迎えたのではなかろうか、と元旦の朝

に思う。みなさまにとってもよい一年になりますように。

才能がおとっていても、みてくれが多少おとっていても、人と比べたりせず、自分の道を

一歩一歩自分の呼吸で歩いていく年。「無事これ名馬」なり。           感謝。