今日は春先のような陽気、以前からぜひ見たいと思っていた映画「ダーウインの悪夢」を見に行った。
西区横川の横川シネマ、我が家から行くと新交通→JR可部線で乗り換え、商店街を歩いてはじっこ。
ちょっと古めかしいが感じ悪くはない。
11時過ぎに出たのに12時に丁度着いた。お客は5人。これでやっていけるの?と思いつつ見た。
半世紀前、一人の男がアフリカヴィクトリア湖にナイルパーチと言う肉食の魚を放流した。
ナイルパーチはその湖の太古からの魚を食べつくし草食の魚がいなくなり湖の透明度は落ち、景観は一変した。
そして、ナイルパーチを求める西欧や日本への輸出のためにヴィクトリア湖周辺に多くの人が群がり加工工場が出来、多くの男たちがやって来る。
多くは猟師としてナイルパーチの漁をするが仕事に溢れる人が多く貧富の格差はどんどん広がり飢えて死ぬ人が続出する。
女達はロシアやヨーロッパのパイロットやビジネスマンに身体を売り生活をする。その結果は当然「エイズ感染」になりエイズの被害も拡大していく。
親がエイズで死ぬと子どもはストレートチルドレンになりナイルパーチの箱(発泡スチロールみたい)を燃やしてその香りをかぐ。
それは、麻薬なのです。
暴力や性的虐待の痛みを忘れるために子どもたちは香りをかぐのです。
そして、もっとも問題なのは買い付けに来るロシアやヨーロッパからの飛行機に武器を積んでくる事です。
これではアフリカの戦争は絶対に終わりません。
タンザニアの若い人が言いました。
「戦争があると兵士で雇ってもらえるから生きていける」
私は以前魚を買おうと魚名を見たら(ナイルパーチ)と但し書きが書いてあるのを見てやめたことがあります。
その後マスコミで取りざたされましたがナイルパーチの連鎖がアフリカの人々を苦しめている事に愕然となりました。
そして、世界に食を求め、自分勝手に自国の事だけ考える日本人として愚かだと思いました。
この話はえび、チョコレートなどにも言えることです。
時間がある人はぜひ見て欲しい映画だと思います。