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2000万円

2019-06-12 10:57:31 | 政治経済
仮に夫婦で95歳まで生きるとすれば、年金では生活費が不足し、
その額は累計2000万円に及ぶ、と金融庁が試算し、物議を醸している。

2千万円は途方もない数字と言えばそうだ。
しかも、「金融資産」には土地家屋などの固定資産、車などの動産は含まず、
現金、預貯金、債券、株式、預託金などを言う。

現金か現金に近い(現金化しやすい)ものが金融資産。
それで2千万円と言うから結構大変。

一方、住宅ローンや借入金は金融負債で、純金融資産は、金融資産-金融負債。
退職金を住宅ローン支払いにあてこんでいるとますます2千万円は苦しい。

車は価格が変動するから金融資産に入らないと馬鹿な説明をしていた番組があったが、
債券や株式、預託金は価格変動するわけで価格変動と金融資産かどうかは無関係。

車のローンは金融負債なのに、その対価であるはずの車は金融資産に入らないのは
納得がいかない気もするけど、それはしょうがないよね。

ともあれ、2000万円。
現役時代にそれぐらいの目標を立てて努力しないと、最近話題の「老後破産」に
なりかねないよ、と言う意味ぐらいに思って聞いていた。

そもそも年金だけで悠々自適なんて老後を描いている人いるのか。
2千万円という数字を聞くまでもなく、できる限り働きたいと思う人が多いのも納得。

ある調査によれば、現役世代の平均年収は430万円ほどらしい。
年金がその60%だとすれば月々21万円とほぼ金融庁の試算通り。

21万円だと質素に暮らせば何とかなるだろうと思うかも知れないけど
年金は所得税も住民税も掛かるし、国民健康保険、介護保険料も天引き。

なので、可処分所得が21万円じゃないし、その上に公共料金山ほど払って
これで楽々暮らせるはずがない。

と、大勢の国民が年金だけじゃ余程のことがないと暮らしていけないだろうな、
と思っていると思うけど、いくら政治のうたい文句が人生100年でも、
「95歳」まで健康で生きる人がどのぐらいいるのかもよくわからないところで、
いきなり2千万円と言われればそりゃ驚く。
国に頼り切らないで自助努力もしてね、というある意味ショック療法か。

数字が出ちゃうと、前提を無視して数字が独り歩きするのは自明だが、
国会でこんなに揉めるほどのことかね。

野党は参院選の争点にすると言ってるらしいけど、どう攻めるのかな。
2千万円なんか屁でもない人々に同情されたってうれしくもなんともないし。

一旦数字を出しちゃうと取り下げることもできないし、間違っていたとも言えない。
(言えば突っ込まれるだけ)
ま、今後どう展開するんでしょうか、見ものです。


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