朝、TVを見ていて「またか」と感じたことがあった。
それはコロナウィルスワクチン接種について。
正直言って7末までに高齢者への2回の接種が終わるか大いに疑問だ。
勿論、終わる自治体もあるだろうし、終わらないところもあるだろう。
高齢者の総数が一箱分(975回~1170回分)に満たない自治体もあれば、
東京都は高齢者が10万人を超える区がゴロゴロあるし、横浜市は20万人を超えるようだ。
人数が多いところは会場や医師の確保、スケジュール管理、予約の問題があるし、
逆に少ないところは会場までの送迎など対象者を集めることの難しさがあると思う。
いずれにしても100倍もの規模の差があるところを同列には扱えない。
TVで気になったのは、本当に高齢者への接種が7月末までに終わるのか、という説明の中で
ワクチンの配布数が示されていたが、その数が「箱」で書かれていたことだ。
この一週間に16000箱、続いてこの一週間に16000箱、などと。
16000箱、高齢者3550万人に比べてすごく少ないじゃん、と思わせる提示。
しかし、それが何人分かは示されない。
1箱は195本で5回採れる注射器なら975回分、6回採れる注射器なら1170回分。
16000箱なら、1560万回分~1872万回分になる。
ざっくりと1箱1000回分としても1600万回分。
多少はロスがあるだろうし、既に間違って廃棄したり、長く放置してダメにした例が出ているらしい。
それでも、今後は6回採れる注射器を用意するとのことで、1箱千回分より多い方へずれる可能性は高い。
3550万人に2回なら7100万回分必要で、ざっと4.5倍。
1週当たり16000箱なら6週間で配布しきる数になる。
13000箱+αのこともあるらしいので、それでもざっくり5倍。
計算上は今から本格的に配布するとしても7末までには少なくとも配布は完了する。
確かに接種は出遅れているし、医療従事者への接種もまだ十分とは言えない。
こんなことで良いのか、政府の対応を批判するのは大いに結構だ。
計算上の数字の上だけではなく実際のところどうなのか、各自治体は、住民たちは
何にどう困っているのか、深く掘り下げるのは報道として目指すところだと思う。
しかし、正しい数字であっても単位の違うものを並べあからさまに少なく見えるようにするのはどうなのか。
続いて接種はいつまでに終わるかとの質問に対し、回答のあった自治体の実に40%以上が
年内には終わらないと回答し、しかもその比率は前回のアンケートより大幅に増えていたという。
回答数はその通りだろうし、私も全体が年内には終わらないだろうと思う。
しかし、高齢者の接種についての話題の中で、何の説明もなく接種が終わるのはいつかと言われると
「高齢者の接種が終わるのはいつか」と思ってしまう。
しかし、説明はなかったものの全住民への接種はいつ終わるのか、と聞いているようだ。
これも大きなミスリード。
人口の1/3の高齢者が年内に終わらなければ、自分たちはいったいいつになるのかと思った人は多いだろう。
さらに回答数に間違いはないだろうが人数でいえばどうなのか。
鳥取県全体の人口は、4/1の推計で55万人。これが25の市町村で構成される。
23区で55万人を超える区は7区もあるというほど自治会の規模には差がある。
仮に、本当に仮定の話だが、鳥取県では全部の市町村が年内に終わらないが23区は全部が年内に終わるとすると
終わらない率は25/48で過半数の52%(実態とは無関係の計算上の話です)
しかし人数でいえば、55万/(55+965万人)=5.4%になる。
(鳥取がどうこうというわけではなく、あくまで計算上の数字のマジック)
さらに鳥取でも全く接種していないわけではなく、仮に完了人数が半分だとしても、未達人数は2.7%
どちらの数字も正しいのに、52%と3%では全く違う。
アンケートにしろ、数字にしろ提示の仕方次第で印象は幾らでも変えられると言うこと。
また、千葉のある市の予約が昨日から始まったらしいが、電話がつながらず、つながったときにはすでに予約満杯。
その市では、ある指定日の午前中のみの予約を電話やネットで受け付けており、初日の予約受付分はわずか90人分。
何万人も対象者がいるのに、枠が90人分じゃすぐに埋まるのは目に見えている。
ただし、この場合まずいのは、ここの市がこういう細かい情報を開示していなかった点にある。
最低でも、この日予約できる日時、予約できる人数。今後の予約スケジュールなどは公開すべきだった・
この説明でもアナウンサーが「ほとんどの高齢者はパソコンやスマホを持っていないから電話するしかない」との発言。
高齢者のパソコン所有率が低いのはそうだろうなと思うし、スマホの利用率が低いのも何となくわかる気はするが、
殆どが持っていないというのは言い過ぎ。
うちのマンションなどでもそうだが、親がパソコンやスマホに不慣れ、ネット申し込みに疎いなどの場合は、
子供や家人や友人知人が手伝っている例がある。
高齢者がパソコンやスマホを持っていないからと言って、ネット予約ができず電話するしかないわけではない。
こういう電話とネットの両方の手段がある場合、電話がつながりにくいのはいろんな事例から明らかで、
ネットの方ができる可能性が高い。
若い人なら操作についても十分慣れているだろうから、事前に代わってやると決めておけばいい。
そういう家族、親戚、友人、知人がいない人は残念ながら不利になるが、ネットでできる人がネットに流れれば、
電話もつながりやすくなってお互いにハッピーではないだろうか。
人々が不安を感じているのは事実だろうが、不安をあおるばかりがTVの役割ではない。
もちろん根拠なく安心です、大丈夫ですと言えないのは当然で、どうすれば不安が解消できるか、
どうすればより安心感を得られるのか、具体的に示すことの方が大事ではないのか。
いつもながらのやり口だな、と思ったのは私だけではあるまい。
それはコロナウィルスワクチン接種について。
正直言って7末までに高齢者への2回の接種が終わるか大いに疑問だ。
勿論、終わる自治体もあるだろうし、終わらないところもあるだろう。
高齢者の総数が一箱分(975回~1170回分)に満たない自治体もあれば、
東京都は高齢者が10万人を超える区がゴロゴロあるし、横浜市は20万人を超えるようだ。
人数が多いところは会場や医師の確保、スケジュール管理、予約の問題があるし、
逆に少ないところは会場までの送迎など対象者を集めることの難しさがあると思う。
いずれにしても100倍もの規模の差があるところを同列には扱えない。
TVで気になったのは、本当に高齢者への接種が7月末までに終わるのか、という説明の中で
ワクチンの配布数が示されていたが、その数が「箱」で書かれていたことだ。
この一週間に16000箱、続いてこの一週間に16000箱、などと。
16000箱、高齢者3550万人に比べてすごく少ないじゃん、と思わせる提示。
しかし、それが何人分かは示されない。
1箱は195本で5回採れる注射器なら975回分、6回採れる注射器なら1170回分。
16000箱なら、1560万回分~1872万回分になる。
ざっくりと1箱1000回分としても1600万回分。
多少はロスがあるだろうし、既に間違って廃棄したり、長く放置してダメにした例が出ているらしい。
それでも、今後は6回採れる注射器を用意するとのことで、1箱千回分より多い方へずれる可能性は高い。
3550万人に2回なら7100万回分必要で、ざっと4.5倍。
1週当たり16000箱なら6週間で配布しきる数になる。
13000箱+αのこともあるらしいので、それでもざっくり5倍。
計算上は今から本格的に配布するとしても7末までには少なくとも配布は完了する。
確かに接種は出遅れているし、医療従事者への接種もまだ十分とは言えない。
こんなことで良いのか、政府の対応を批判するのは大いに結構だ。
計算上の数字の上だけではなく実際のところどうなのか、各自治体は、住民たちは
何にどう困っているのか、深く掘り下げるのは報道として目指すところだと思う。
しかし、正しい数字であっても単位の違うものを並べあからさまに少なく見えるようにするのはどうなのか。
続いて接種はいつまでに終わるかとの質問に対し、回答のあった自治体の実に40%以上が
年内には終わらないと回答し、しかもその比率は前回のアンケートより大幅に増えていたという。
回答数はその通りだろうし、私も全体が年内には終わらないだろうと思う。
しかし、高齢者の接種についての話題の中で、何の説明もなく接種が終わるのはいつかと言われると
「高齢者の接種が終わるのはいつか」と思ってしまう。
しかし、説明はなかったものの全住民への接種はいつ終わるのか、と聞いているようだ。
これも大きなミスリード。
人口の1/3の高齢者が年内に終わらなければ、自分たちはいったいいつになるのかと思った人は多いだろう。
さらに回答数に間違いはないだろうが人数でいえばどうなのか。
鳥取県全体の人口は、4/1の推計で55万人。これが25の市町村で構成される。
23区で55万人を超える区は7区もあるというほど自治会の規模には差がある。
仮に、本当に仮定の話だが、鳥取県では全部の市町村が年内に終わらないが23区は全部が年内に終わるとすると
終わらない率は25/48で過半数の52%(実態とは無関係の計算上の話です)
しかし人数でいえば、55万/(55+965万人)=5.4%になる。
(鳥取がどうこうというわけではなく、あくまで計算上の数字のマジック)
さらに鳥取でも全く接種していないわけではなく、仮に完了人数が半分だとしても、未達人数は2.7%
どちらの数字も正しいのに、52%と3%では全く違う。
アンケートにしろ、数字にしろ提示の仕方次第で印象は幾らでも変えられると言うこと。
また、千葉のある市の予約が昨日から始まったらしいが、電話がつながらず、つながったときにはすでに予約満杯。
その市では、ある指定日の午前中のみの予約を電話やネットで受け付けており、初日の予約受付分はわずか90人分。
何万人も対象者がいるのに、枠が90人分じゃすぐに埋まるのは目に見えている。
ただし、この場合まずいのは、ここの市がこういう細かい情報を開示していなかった点にある。
最低でも、この日予約できる日時、予約できる人数。今後の予約スケジュールなどは公開すべきだった・
この説明でもアナウンサーが「ほとんどの高齢者はパソコンやスマホを持っていないから電話するしかない」との発言。
高齢者のパソコン所有率が低いのはそうだろうなと思うし、スマホの利用率が低いのも何となくわかる気はするが、
殆どが持っていないというのは言い過ぎ。
うちのマンションなどでもそうだが、親がパソコンやスマホに不慣れ、ネット申し込みに疎いなどの場合は、
子供や家人や友人知人が手伝っている例がある。
高齢者がパソコンやスマホを持っていないからと言って、ネット予約ができず電話するしかないわけではない。
こういう電話とネットの両方の手段がある場合、電話がつながりにくいのはいろんな事例から明らかで、
ネットの方ができる可能性が高い。
若い人なら操作についても十分慣れているだろうから、事前に代わってやると決めておけばいい。
そういう家族、親戚、友人、知人がいない人は残念ながら不利になるが、ネットでできる人がネットに流れれば、
電話もつながりやすくなってお互いにハッピーではないだろうか。
人々が不安を感じているのは事実だろうが、不安をあおるばかりがTVの役割ではない。
もちろん根拠なく安心です、大丈夫ですと言えないのは当然で、どうすれば不安が解消できるか、
どうすればより安心感を得られるのか、具体的に示すことの方が大事ではないのか。
いつもながらのやり口だな、と思ったのは私だけではあるまい。
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