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阪神大震災、石原批判は自己弁護だ。

2007-04-09 23:31:40 | Weblog
「そんな認識だと心配」 井戸・兵庫県知事が石原氏批判(朝日新聞) - goo ニュース

現職の知事がどうのこうの言う問題ではないと思う。

事情がどうあれ、
当時の兵庫県知事、貝原知事の自衛隊派遣要請が遅れたことは事実であり、
兵庫県知事だけでなく、改革派と言われた近隣府県の知事も押しなべて、
自衛隊の派遣には消極的であり、結果として大勢の命が失われたことは事実だ。

当時自衛隊がいち早く事の重大さに気づき、現地状況の確認を行い、
兵庫県に対しても出動要請を出すよう進言したにもかかわらず、
結果として派遣要請が遅れたことはよく知られている。

しかしながら、当時の貝原知事が、その後も再選されていることから、
県民もあの混乱、当時の状況ではある程度やむなしの面もあると、
考えていたと思われる。

当事者を非難することはたやすい。
問題はそれを教訓に今後どう対応するかであって、
石原氏も別に当時の知事を批判することが趣旨ではなく、
惨劇を繰り返さないために、自衛隊も巻き込んで、
国民の生命と財産を守ることが大事だと言っているのであって、
国民、都民の生命の危機にあっては、
自衛隊がどうのこうのと言っている場合ではない、
如何に対応するかを日頃訓練すべき(実際にしているが)
と言うことであって、2000人が違うとかあっているとかの問題ではない。

普段なら震度3でもびっくりするような土地柄にあって、
冬の未明、震度6から7というそれこそ前代未聞、空前絶後、
ビルが倒壊、あるいは縦に押しつぶされ、家屋が倒壊し、
ライフラインがすべて寸断、火災を消す水すら確保できない。

圧死もさることながら、倒壊家屋の下敷きになったまま焼け死んだ人々、
助けることもできず、家族や知人の死をただ見つめるしかなかった人々、
そういう悲劇を繰り返さないことが大事であって、
どうしようもなかったのに失礼だなんて言っている知事の方がよっぽど心配だ。

さらにいうならば結果として圧死であったとしても、
早期に倒壊家屋から救出すれば助かった人も大勢いたはずで、
地震発生直後に圧死してどうしようもなかったなんてことは断じてない。

要は当時の為政者を非難することではなく、
ましてや兵庫県民を愚弄することでもなく、
如何にしてこれから起こるかもしれない大災害に対応するかだ。

地震にしろそのほかの天変地異にしろ、
あるいはもしかして起こるかも知れないテロや破壊活動にしろ、
100%は予知なり回避なり防御することができないとすれば、
大災害発生後の迅速な対応を訓練しておくことが肝要だ。
その意味で、都知事の発言を非難するのは、筋違いだと思うが、いかがか。

一言付け加えておくが、
当時の貝原知事の対応の遅さは非難されても仕方がないが、
現地の混乱状態にあっては、酌むべき情状もあったとは思う。

しかし、最大限非難されるべきは、当時の首相であった村山富市であり、
これによって当時の社会党の無能が露呈したと言っても過言ではない。

私は未だにこのときの村山富市の対応を許すことはできないし、
その後も社会党、社民党が事ある時に本当に国民を守る政党であるのかの
疑念を払拭することができない。

ついでに言うとこの話には伏線があって、
いわゆる自社さ連立政権の成立過程そのものが
社会党の信頼を損なったと考えているが、
話が長くなるので、それはまたの機会に。

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