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廃盤、廃番、廃版

2019-03-01 15:04:58 | 観察
先日、いい車だったのにもう売っていない車、みたいな記事があって、
「廃盤」になった車、と書いてあったので少し気になった。

というのも、廃「盤」というからには「盤」すなわち、円盤、ディスクに対する
呼び方だろうと思ったから。

しかし、じゃ車はどういえばいいの、と考えると良い言い方がわからない。
以下はこの3つの用語についての私なりの理解である。

(1)廃盤
廃盤は主にレコードやCD、DVDなどのように円盤状のものを呼ぶことからきているが、
単に売り切れとか製造してない、だけではなく、原盤を廃棄してしまったものを言うらしい。

原盤。
マスターレコード、マスタープレス、マスター盤、マザー盤、スタンパーなどの盤、
盤じゃないけどマスターテープ、いまならマスターデータかもしれませんが、
細かい違いは知らないけど、レコードやCDやDVD、BDなどの原盤。

どれがないとどこまで再製造できるのかできないのか知らないけど、ともかく原盤。
もう原盤がないので作れません=廃盤

(2)廃番
廃番は、その商品が仕様変更があったり、後継品が出て、その商品番号の製品が
もう作れない、あるいは作っていない場合の呼び方。

売れなくて発売中止になってしまったものとか、改良されて新製品に置き換わったものとか、
名前は続いているけど中身が変わってしまったものとか。

(3)廃版
廃版は主として出版物での用語だったもので、これも単に売り切れとかではなく、
版元(出版社、出版権を持つ人)が出版権を放棄、あるいは喪失したもの。
絶版ともいう。
ただし、オリジナル原稿があれば、別の出版社が出版権を獲得し、再発行、再出版できる。
最初にハードカバーで出版し、後に文庫本になったものはISBNコードが変わっても
廃版/絶版とは呼ばないと思う。
また、出版社が変わることもよくあるようで、これもコードは変わるが廃版ではない。

余談だが、ロシア語系の本で出版社が倒産して絶版、廃版となったが、
元従業員が会社を興し、出版権を引き継いで再販した、なんて例を思い出した。

さて、元に戻って「車」
例えば、トヨタ・カローラ。
初代の発売から50年以上を経過、フルモデルチェンジを繰り返し派生車種もでき、
シリーズのバリエーションも増えて、今や全く別物だが「カローラはカローラ」。

カローラスポーツに至っては「オーリス」の後継車種であるが、そのオーリスも
「カローラハッチバック」の後継車種とあっては、もう車種名は何を意味するのか、
訳が分からない。

しかし、初代カローラとか、カローラ・レビン(通称AE86)はもう売ってない。
いくら同じシリーズで後継車種があろうとオリジナルはもう作ってないわけで
これを称して「絶版車」ともいうようだ。

ところで、そもそも円盤状でない物に「廃盤」の字を使っても良いのかということだが、
一般に工業製品の場合は「廃版」を使うことが多いようだが、「廃盤」でも別に良いらしい。
「盤」はそこまで厳密に円盤状のものに限るというほどのものではないということのようだ。

ただ、車は「廃盤」より「廃版」「絶版」と書かれていることが多い気がする。

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