
2012/3/1、TOHOシネマズ錦糸町。
映画の日(ファーストデー)で誰でも千円。
TOHOシネマズは3Dは各種割引料金+400円。
さらにMasterImageの3Dメガネを持参すれば
100円引きで、一人1300円。
なお、TOHOシネマズのサイトには、
ソニーデジタルシネマ3Dとマスターイメージ3Dのメガネの
使いまわしはできないとある。
ソニーのHPではソニーデジタル3DはRealD3Dシステムで
使用され、RealDの3Dメガネを使うとある。
私が実際にRealDの3DメガネをMasterImageの
3D映画で使用したところ、特に支障はなかったがなぜだろう。
***
ベン・キングスレー、クロエ・モレッツ、
エイサ・バターフィールド、サシャ・バロン・コーエン
**
1930年代、バリ。
駅の壁の中。
時計屋で博物館でも働いていた父(ジョード・ロウ)を火事で亡くし、
飲んだくれのクロードおじさんの手伝いで時計のねじを巻いて回る
少年、ヒューゴ・カブレ(エイサ・バターフィールド)。
クロードおじさんが出かけたまま、戻らずもうかなりの日が経った。
ヒューゴは相変わらず時計のねじを巻き、店のパンをくすねて暮らしていた。
唯一の友達は父が博物館で見つけた錆びたからくり人形(=オートマトン)。
二人で部品を直し、もうあと少しと言うところでの事故だった。
ヒューゴは今日も時計の裏から駅の様子を眺めていたが、
おもちゃのネズミに興味を惹かれ、そっと手を伸ばすが、
主人ジョルジョ(ベン・キングスレー)につかまれて機械部品と、
父の残した手帳を取り上げられてしまった。
ヒューゴはそのことからジョルジュの養女イザベル(クロエ・モレッツ)と
知り合い、彼女の持つ鍵がオートマトンの鍵であることに気づく。
錠を解かれたからくり人形はいったいどういう動きをするのだろうか。
そこに父の遺したメッセージはあるのだろうか。
駅に行き交う人々の感情を物語の中に織り込んで、謎探しは続く。
***
原作は「ユゴーの不思議な発明」
映画でもそうですが、ヒューゴ(ユゴー)は何も「発明」しません。
ヒューゴの冒険物語だと思っていたら、映画へのオマージュ、
映画創世期における偉大なる製作者ジョルジュ・メリエスへの
オマージュ映画でした。
スコセッシ監督自身の気持ちの表れでもあると思う。
メリエスの「月世界旅行」は映画史の教科書に載るくらいの
著名な作品で、今から100年も前に特撮を駆使した
冒険物語となっている。(現在はパブレック・ドメイン)

ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」の1ショット
なお、ジョルジュ・メリエスのからくり人形は彼の死後、博物館に寄贈されたが、
最終的には廃棄されてしまったそうで、著者のブライアン・セルズニックは
そこにヒントを得て原作を書いたそうだ。(by Wiki)
**
サシャ・バロン・コーエンは際物が多いが、こうして普通の役もやる。
エイサ・バターフィールドは「縞模様のパジャマの少年」など。
ママ・ジャンヌのヘレン・マクローリーはハリポタのドラコ・マルフォイの母親。
花屋のエミリー・モーティマーは「シャッターアイランド」のレイチェルの一人、
マーチン・スコセッシ監督が写真屋の役でカメオ出演している。
**アカデミー
第84回アカデミー賞、11部門にノミネートされ、
美術賞、撮影賞、音響編集賞、録音賞、視覚効果賞の5部門を獲得した。
**追記**
ところで多くの人が言及されていて、私自身も書いていますが、
「ヒューゴ『の』不思議な発明」とはなんなんでしょうか。
件のからくり人形は、ジョルジュ・メリエス自身が発明(製作)したもので、
映写機を製作するために部品を一部外してしまったとしています。
そのため動かなくなっていたし、ヒューゴと父は修理をしただけ。
その後もヒューゴは何ら発明をしておらず、人形が発明なら
「ヒューゴ『と』不思議な発明」にすべきだ、という人までいます。
しかし、クマネズミさんのブログを呼んでその謎を知ることができました。
すなわち、原作では物語の語り部はアルコフリズバ教授で、
かつ、ラストで教授は実は大人になったヒューゴ(ユゴー)その人であり、
自分自身で新しいからくり人形を製作し、
人形にヒューゴの物語をつづらせたと明かされるのだそうです。
元々、からくり人形は部品を取り換えることによって、
いくつもの絵やメッセージを書ける設定のようで、
ヒューゴが父が作ったものでもないからくり人形が、
父のメッセージを書くかもしれないと思った理由もそこにあるようです。
つまり、父が一部部品を取り換えてヒューゴ宛てのメッセージを
書くように改造していた、と。
あのからくり人形にその機能があったかどうかは判りませんが、
後のヒューゴ、アルコフリズバ教授の作ったからくり人形は、
ヒューゴの物語をつづるわけで、まさに「ヒューゴ『の』不思議な発明」です。
映画はこの部分がそっくり抜け落ちていて、そのためでしょう、
原題は原作の「The Invention of」を外し、単に「HUGO」としています。
ところが邦題は、映画の原題を取らず、原作の訳本のタイトルを取ったため、
中身と表紙が違うような現象が起こってしまったのだ、ということのようです。
タイトルの付け方の難しさを思い知らされます。
映画の日(ファーストデー)で誰でも千円。
TOHOシネマズは3Dは各種割引料金+400円。
さらにMasterImageの3Dメガネを持参すれば
100円引きで、一人1300円。
なお、TOHOシネマズのサイトには、
ソニーデジタルシネマ3Dとマスターイメージ3Dのメガネの
使いまわしはできないとある。
ソニーのHPではソニーデジタル3DはRealD3Dシステムで
使用され、RealDの3Dメガネを使うとある。
私が実際にRealDの3DメガネをMasterImageの
3D映画で使用したところ、特に支障はなかったがなぜだろう。
***
ベン・キングスレー、クロエ・モレッツ、
エイサ・バターフィールド、サシャ・バロン・コーエン
**
1930年代、バリ。
駅の壁の中。
時計屋で博物館でも働いていた父(ジョード・ロウ)を火事で亡くし、
飲んだくれのクロードおじさんの手伝いで時計のねじを巻いて回る
少年、ヒューゴ・カブレ(エイサ・バターフィールド)。
クロードおじさんが出かけたまま、戻らずもうかなりの日が経った。
ヒューゴは相変わらず時計のねじを巻き、店のパンをくすねて暮らしていた。
唯一の友達は父が博物館で見つけた錆びたからくり人形(=オートマトン)。
二人で部品を直し、もうあと少しと言うところでの事故だった。
ヒューゴは今日も時計の裏から駅の様子を眺めていたが、
おもちゃのネズミに興味を惹かれ、そっと手を伸ばすが、
主人ジョルジョ(ベン・キングスレー)につかまれて機械部品と、
父の残した手帳を取り上げられてしまった。
ヒューゴはそのことからジョルジュの養女イザベル(クロエ・モレッツ)と
知り合い、彼女の持つ鍵がオートマトンの鍵であることに気づく。
錠を解かれたからくり人形はいったいどういう動きをするのだろうか。
そこに父の遺したメッセージはあるのだろうか。
駅に行き交う人々の感情を物語の中に織り込んで、謎探しは続く。
***
原作は「ユゴーの不思議な発明」
映画でもそうですが、ヒューゴ(ユゴー)は何も「発明」しません。
ヒューゴの冒険物語だと思っていたら、映画へのオマージュ、
映画創世期における偉大なる製作者ジョルジュ・メリエスへの
オマージュ映画でした。
スコセッシ監督自身の気持ちの表れでもあると思う。
メリエスの「月世界旅行」は映画史の教科書に載るくらいの
著名な作品で、今から100年も前に特撮を駆使した
冒険物語となっている。(現在はパブレック・ドメイン)

ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」の1ショット
なお、ジョルジュ・メリエスのからくり人形は彼の死後、博物館に寄贈されたが、
最終的には廃棄されてしまったそうで、著者のブライアン・セルズニックは
そこにヒントを得て原作を書いたそうだ。(by Wiki)
**
サシャ・バロン・コーエンは際物が多いが、こうして普通の役もやる。
エイサ・バターフィールドは「縞模様のパジャマの少年」など。
ママ・ジャンヌのヘレン・マクローリーはハリポタのドラコ・マルフォイの母親。
花屋のエミリー・モーティマーは「シャッターアイランド」のレイチェルの一人、
マーチン・スコセッシ監督が写真屋の役でカメオ出演している。
**アカデミー
第84回アカデミー賞、11部門にノミネートされ、
美術賞、撮影賞、音響編集賞、録音賞、視覚効果賞の5部門を獲得した。
**追記**
ところで多くの人が言及されていて、私自身も書いていますが、
「ヒューゴ『の』不思議な発明」とはなんなんでしょうか。
件のからくり人形は、ジョルジュ・メリエス自身が発明(製作)したもので、
映写機を製作するために部品を一部外してしまったとしています。
そのため動かなくなっていたし、ヒューゴと父は修理をしただけ。
その後もヒューゴは何ら発明をしておらず、人形が発明なら
「ヒューゴ『と』不思議な発明」にすべきだ、という人までいます。
しかし、クマネズミさんのブログを呼んでその謎を知ることができました。
すなわち、原作では物語の語り部はアルコフリズバ教授で、
かつ、ラストで教授は実は大人になったヒューゴ(ユゴー)その人であり、
自分自身で新しいからくり人形を製作し、
人形にヒューゴの物語をつづらせたと明かされるのだそうです。
元々、からくり人形は部品を取り換えることによって、
いくつもの絵やメッセージを書ける設定のようで、
ヒューゴが父が作ったものでもないからくり人形が、
父のメッセージを書くかもしれないと思った理由もそこにあるようです。
つまり、父が一部部品を取り換えてヒューゴ宛てのメッセージを
書くように改造していた、と。
あのからくり人形にその機能があったかどうかは判りませんが、
後のヒューゴ、アルコフリズバ教授の作ったからくり人形は、
ヒューゴの物語をつづるわけで、まさに「ヒューゴ『の』不思議な発明」です。
映画はこの部分がそっくり抜け落ちていて、そのためでしょう、
原題は原作の「The Invention of」を外し、単に「HUGO」としています。
ところが邦題は、映画の原題を取らず、原作の訳本のタイトルを取ったため、
中身と表紙が違うような現象が起こってしまったのだ、ということのようです。
タイトルの付け方の難しさを思い知らされます。
主役はあくまでもジョルジュで、ヒューゴはジョルジュをとの繋がりの中で未来の映画を託される立場なんだなって。だからこそ彼の元に最初から機械仕掛けの人形があったんだと思うんですよね。
しかしこれ…、映画好きはともかく、たまーにしか映画観ない人はどうなんでしょうね?
これは私もそう思いました。
>ヒューゴは*未来の映画を託される立場
なるほど。
確かに映画大好き少年として描かれてました、
多くの監督がそう感じたように素晴らしい映画を自分も作ってみたいと思うのはごく自然なことかもしれません。
>たまーにしか映画観ない人
には、あまりおもしろくないかもしれませんね。
と言っても、DVDの記事の投稿とかはやってますので、これからも引き続き宜しくお願いします。
「ヒューゴ~」3Dで鑑賞して面白かったです。
あの機械人形は、日本にもあるカラクリ人形に似ているような、親しみがわいて嬉しかったですね。
タイトルは、ヒューゴ少年になってましたが、確かにジョルジュ・メリエスへのオマージュ映画です。
今では見れない懐かしいフィルムが観れて、最後までワクワクして楽しめました。
予想とは違いましたけど、そういう人のための映画だったと思いますので、よかったですね。
一部の古い映画は著作権が切れてパブリック・ドメインとなっています。
ネットで探せば全編が見れるようです。
何で原題もHUGOってタイトルなんでしょうね~
それにしても、パパジョルジュのストーリーが素晴らしかったな。
映像、3D良く出来てました★
KLYさんのご意見(ヒューゴはジョルジュをとの繋がりの中で未来の映画を託される立場)に賛同します。
その意味でヒューゴが未来へとつなぐアイコンとして位置づけられていると思えば、「HUGO」もありかな、と。
3D、VFX、見事でした。
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m
当時フィルムに直接色をつけるなんて
凄い発想と汗と努力ですね(笑)
スコセッシ監督の熱い“想い”が伝わってきました。
なんともアカデミー賞の主要部門は
ジョルジュへの想いとは逆にサイレントムービー『アーティスト』に皮肉にももっていかれましたが(笑)
(一コマ一コマが小さいから)
「月世界旅行」などはかなりきれいに修復されたものがあるようですけど、明度やコントラストなど見る影もありません。
「アーティスト」期待しています。
あ、吾輩もメガネ持参で1日に見ました(笑)。
確かに発明してませんね。やはりここは
「ヒューゴと不思議な発明」の方が、しっくりきたかと…。
でも、中身はイイ映画でしたね。スコセッシの
"映画愛”がてんこ盛りで、吾輩満腹でした。
「と」にするのは良いご意見だと思いました。