ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

脳死女性の出産、心温まるニュースなのか。

2005-08-03 17:53:36 | Weblog
脳死状態3カ月の女性が女児出産 米の病院 (朝日新聞) - goo ニュース

ご家族の気持ちは理解できる。
特に旦那の気持ち。
妻と(生まれ来る)子供の両方を一度に失うなんて耐えられないだろう。

腫瘍で脳死の妻はどうしようもない。
何とか、子供だけでも助けたい、と思うのはみんな同じだろう。
だからこそ、多額の寄付も寄せられるわけだ。

が、

心温まるニュースと捉えていいのか。
良くも悪くも、この女性は脳死になり生命維持装置につなげられたとたん、
出産マシーンになったのだ。

子供が手に入れば、お役ゴメン、当然のように装置ははずされ、
死人として扱われるだろう。

私には映画「アイランド」の1シーンを髣髴(ほうふつ)とさせた。

映画では代理母としてのクローンが出産とともに殺されるのだが、
クライアント(客)には、クローンは感情も意識もなく植物状態だと説明されている。

まさしくこの人がそうではないか。

子供を何とか助けたい、助かるものをみすみすなくしたくない、
気持ちは十分理解できるが、なんとなく釈然としない気もする。

他人事だからだ、と言われるかもしれない。
自分が当事者であっても、おそらく子供は取るだろう。

生きて生まれることのできる子供を死なせることの方が罪深いとも言える。

しかし、できることとやっていいことは違う。

生(せい)とは何ぞや、生命倫理とは何ぞや。



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1 コメント

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脳死出産の女性死亡 (KGR)
2005-08-04 16:22:43
案の定、出産とともにお役ゴメンとばかり、

(そういうことじゃない、というでしょうが、第三者から見ればそう見えなくもない)

生命維持装置がはずされ、彼女は息を引き取りました。

といっても、もともと脳死だったから、死亡したというのはちょっと変かもしれない。
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