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水増し請求

2017-06-23 11:45:56 | 政治経済
久しぶりに水増し請求のニュースが報じられたが、本当なら「ふざけるな」だが
本当に本当なのか、という気持ちもなくはない。

官公庁からの受注の場合、実態と異なる内訳を要求されることがあるからだ。

受注側は、人工(にんく)であれ、経費であれ、材料費であれ、
わが社は日当これだけかかります、経費はこれだけかかります、等々
社内の基準に従って見積もりをする。
合計金額を算出し、諸掛かり費(間接経費)等を加算して見積もり金額とする。

それで発注側と、それが随契であれ、入札であれ、金額で合意に至るが、
問題はここから。

(以下の金額等の数字は、分かりやすくするための仮のもので実際とは異なります)

発注側には発注側の論理があり、決められた単価がある。
受注側が、いくら、うちの技術者は優秀で、例えば日当8万円に値する、
見積もりもその金額で作ってある、と言っても、自官庁で扱う標準単価が
仮にだが4万円だとすれば、8万円にはできない。
(総価格で合意していても、単価には関係ない)

ではどうするか。
元の(受注側の)見積もりが例えば8万円/人日×10人日=80万円となっていたものを
4万円/人日×20人日=80万円として出すことになる。

あるいは、上級技術者8万円/人日×5人日+中級技術者6万円/人日×10人日=100万円を
4万円/人日×25人日=100万円、として出すことになる。

これをもって人数水増しだ、水増し請求だと言われると受注側は立つ瀬がない。

あるいは、10人日で全員が通いで交通費がせいぜい1000円だとしたら、
これを泊まりにして宿泊費+日当で1万円とかにして、最初の例では、
4万円/人日×16人日+1万円/日×16日=80万円として帳尻を合わせる。

もともと80万円くださいに対して、その金額で良いよ、となっているのだから
金額的には水増し請求でも何でもない。

但し、請求するときの単価はうちの表に合わせてね、と言われたので、
それに合わせただけで、余分に請求しているわけではないのに、
不正と言われると困ってしまう。

会社の論理は関係ない、官公庁の仕事を受ける以上、官公庁に合わすべき、
というのは正論かもしれない。

でもそれ(官公庁の指定単価)だと会社が立ちいかないので、単価が違う仕事は受けられない、
ということになる。

標準単価と実勢価格の乖離が問題なので官公庁の単価を実勢に合わすべき、
というのもわかるが、そう簡単にはいかないのが事実。

すべての案件で受注側に不正がないとは言えないし、本当に水増し、不正請求もあるだろう。
でも、すべての水増しと言われるものが不正なのかどうかも定かではない。


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