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相関性、原因と結果

2010-09-03 23:00:15 | Weblog
高コレステロール=長寿、脂質栄養学会が指針(読売新聞) - goo ニュース

こういう記事を読むと、何もコレステロールに限らないんだけど、
従来の常識や通説と異なる「Aの方がB」と言う記事なんですが、
「Aの方がB」と言う事実を以て「AだからB」とするものについて
本当にそうなのか、と疑問を感じることが多い。

その理由は2つ。

1つは、どちらが原因でどちらが結果かがほんとにはっきりしているのかと言う疑問。

例えばこの場合、長寿の人に高コレステロールの人が多いことは事実だとしても、
高コレステロールだと長寿になると本当に言えるのか。

別の例で言えば、一般に高齢者ほど多くの歯を失っていると考えられるが、
歯が少ないから長生きしたわけではなく、
長生きした結果、多くの歯を失なったのではないか、ということ。

同じように年寄りの男性は頭髪が乏しい人が多いのは容易に想像がつくが、
禿げた方が長生きするとは言えないでしょう。
長く生きてきた結果、禿げてくるんじゃないのか、ということです。

もう一つは、相関性が認められるとしても
いわゆる疑似相関ではないのか、ということ。

疑似相関とは何か。
それは別の要因(=原因)による全く関係のない2つの事象が相関性を示すこと。

良く取り上げられる例としては、アイスクリームと水の事故がある。
すなわち、アイスクリームがよく売れるときは水難事故が多い、ということ。

これは実際はどうかは別として、かなり相関があるだろうと推察できる。

つまり、とても暑いときにはアイスクリームがよく売れるし、
とても暑いときには多くの人が水辺に出かけ事故に遭うことも多い。

結果としてアイスクリームの売り上げと水難事故件数の相関が発生する。

だからと言って、アイスクリームが水難事故を誘発するわけではない。
暑さという要因が全く関連のない2つの事象を引き起こしているに過ぎない。

「AとBに相関がみられる」としても「AだとBになる」と言い切れるのか。

この場合であれば、概略でいいから、
>コレステロールが高いほど死亡率が低かったとの大規模研究
の中身が知りたい。
そうでないとこの説は俄かには信じがたい。

また、
>コレステロールを下げる薬を服用しても心臓病の予防効果は見られない
ことは事実で正しいとしても、だからコレステロールが高い方がいい理由にはならない。

本当はそこにもっと詳しい研究なり理論展開があるんだろうから、
そのあたりをざっくりと教えてもらえないものだろうか。
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