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映画鑑賞者数、鑑賞回数雑感

2020-02-24 00:45:32 | 映画関連
総務省統計局の「社会生活基本調査」の2016年の調査によれば、
10歳以上で1年間に映画館で映画を見た人は4483万3千人。

同じ統計で10歳以上の人口が1億1330万人なので、全体の映画鑑賞率は39.6%、ほぼ40%。
つまり、ほぼ60%の人は映画館に足を運ばない。

グラフを見ると、オレンジの折れ線は映画鑑賞率で10歳から5歳刻みで年齢が上がるとともに低下している。
率的には意外と子供と若者が多く映画を見ていることになる。

実数で見ると、少子化、すなわち若年層の人口減少に歯止めがかからず、実人口の多いのは団塊の世代と団塊ジュニア。
率が下がっても鑑賞人数で一番多いのは40代前半で、10歳から50歳未満はほぼ横ばいとなっている。


一方、映連の2016年のデータを見ると、この年に映画館入場種数は1億8018万9千人。
10歳以上人数で割るのはやや気が引けるが、180159/11330=1.59
つまり、全人口で平均すると、一人年間1.6回映画を見ていることになる。

ただ、実際に映画館に足を運ぶのはほぼ40%なので、映画館に行った事がある人の平均回数は、
1.59/0.396=4.0回となるが、総務省の統計によれば、映画鑑賞日数の平均は6.0回。
1.5倍の乖離がある。
乖離の理由については分析するデータを持ち合わせないが不思議。
これが1割程度であれば、ポイントカードなどによる無料鑑賞が含まれるのかとも思えるが、それにしては差が大きい。

さて、最初のグラフに戻って年代別の映画鑑賞日数を見ると20代前半が最も多く、年間8日。
10代後半から20代後半もかなり多い。
と、なると鑑賞者数と平均日数をかけた延べ鑑賞日数が気になる。

これは簡単に計算できて次のようになる。


このグラフは人数が1000人単位になってしまったのでご注意ください。
実人数は10代後半から20代前半が、ぎりで30未満までが吐出していてると言えるだろう。
となると、ターゲットはこの世代に絞らざるを得ないのか。

そのほかの年代は大差なく推移しているが、70歳を超えると急激に低下。
鑑賞日数の多さとは裏腹に鑑賞率の低さが効いている。
わざわざ映画館に行くほどのことはない、ということなのか。

今回、男女別の統計は確認していないが、過去の例でいうと、どの年齢層も押しなべて女性の方が率が高い。
また、以前は映画鑑賞日数別の人数の統計も見たことがあるが、今回は見つけられなかった。
過去の数字でいえば、年間1日、2日と少ない人の率が高い一方で、年間100日以上の人も少なからずおり、
グラフはいわゆるロングテールの様相を示す。
率は低くても桁違いに多いと平均に大きな影響を及ぼすので侮れない。

総じていえば、0回の人が6割おり、1回、2回と回数が増えるにつれて率が減っていくものの、50回、100回、
それ以上とフリークというかマニアというか、超絶熱心な映画ファンもいる。

もっと綿密に調べれば、こちらの知りたい「総じて年間何本ぐらい映画を見ているのか」がわかるかもしれないが、
調査もその結果も別々に統計され仕分けされ分析され公表されているので、なかなか思い通りの数字が得られない。
業界誌、業界紙などを読めばわかるかもしれないが、そこまでやるほどでもない。
簡単にわかる方法があればな、と思う。

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