峰猫屋敷

覚え書と自己満足の場所

2. 【入店のタイミングについての考察 ①】

2009年04月02日 09時00分00秒 | 自作品
えー、きょうの講義はデパートなどにおける、
入店のタイミングについて、で、よろしいですね?
では、先日渡した資料の3枚目をご覧下さい。
はい? 資料なんて渡されてない?
えーと…先日家を出るとき、回覧板と一緒に資料を持って家を出て…と…。
あいたったった。
回覧板と一緒に隣の家に置いてきて、それっきりだっけ。
マスモトさんもマスモトさんだなあ。
気が付いてすぐ返してくれればよいものを。

おっと、失礼しました。
では、今回は資料なしで講義を進めますので、
ノートをしっかり取るように。

まずデパートですが、みなさんは10時の開店と同時に
入店したことがあるでしょうか。
なければ、是非、行ってみてください。
10時よりは少し前に、入口のガラス扉の外で待つといいですね。
同じようにデパ開き待ちの方々の観察もできます。
9時57分頃になると、ガラスの内部に制服の人が立って、
チラチラと時計を見ながら他の従業員と言葉を交したりします。
ま、これはデパートによっても違いますので、
それぞれ実地でご覧になると良いでしょう。

さて、いよいよ10時。
開店のアナウンスとともに、ガラス扉の鍵を開け、
従業員一同が扉の前の通路の両脇に、ずらりと並んで、
「いらっしゃいませ」と言いながら頭を下げます。

これです。
これが、開店同時入店の醍醐味。
いちいち頭下げられて、どう対応して良いかわからない客心理。
やっとそこを通りすぎ、エスカレーターに乗る。
しかし各階に辿りつくたびに、その階の従業員の出迎え!
8階大催事場に辿りつくまでに、精神ヘトヘト。

実は私、この開店同時入店を最初に体験したのは、
客としてではなく、デパートのバイトの店員としてでありました。
開店アナウンス直前に並び、迎え撃つ立場です。
いや、撃っちゃいけません、撃っちゃ。
頭下げるのです。
見ると客は、反応に困っているのであります。
さもありなん。

いちいち挨拶を返してくれる客。
知らん顔して通りすぎる客。
照れ笑いしながら目的場所へ急ぐ客。

さて、その後数年して、
今度は客の立場で開店同時入店を果たすときが来るのでありますが、
いや、困った。
店員側は、決められたことをしているだけで
何とも思ってないことはわかっちゃいるけど、照れる照れる。
結局知らん顔して、目的の売り場までわき目もふらずに
突進したのでありました。

このことから導き出されるように、デパートの入店タイミングですが、
事情の許す限りは、開店後5分以降がよろしいかと存じます。

あ?
前から2番目の人。なんですか?
自分は、せめてそんなときくらい大勢の人から頭を下げられたい?

・・・・・・・・・・・・・
ご自由に。



つづく