峰猫屋敷

覚え書と自己満足の場所

5. 【スーパーにおけるレジ考】

2009年04月05日 09時00分00秒 | 自作品
スーパーのレジ。
そこは一瞬にして あらゆることを洞察しなければならない、
競争の場所。

何人待ちか。
誰でもまず、そこを見る。

しかし、ただ人数だけでは、順番待ちの時間的長さを見抜けやしない。
前に並ぶ人の、カゴの中身の多さ。
例え、一人しかいなくても、そのカゴに大量の商品がゴチャゴチャと入っていれば、
少量の商品を持って並ぶ3人待ちよりも時間はかかる。
これも、誰もが見るところだ。

次は、レジ係りの能力。
胸に『実習中』の札を付けている人は もちろんのこと、
実習中でなくても、ひどく動作の鈍い人もいる。
また、同じ商品を個数でまとめ打ちする人もいれば、
一つ一つバーコードのチェックする人もいる。
(ただ、まとめ打ちの場合、微妙に違う商品も同じにされる場合もある)

そして最後に、前に並ぶ人を見定める。
いくら商品が早く通過しても、
お金を払うときに もたもたされては、
遅くなってしまう。

お年よりの場合、このときに時間が掛かることが多いのだ。
これは決して差別でなく、あくまでもレジ通過に関する区別である。
お金をつまみ出し、判別するのに苦労する様子は、
明日は我が身であるし、寛大な気持ちで待ちはするが、
この場合は区別させていただこう。

そして、男性。
彼らは重い小銭を処理しようとして、機能的とはいえない財布から、
ジャラジャラ細かい小銭を出す。
これが時間が掛かるのだ。

その点、女性の財布は小銭の種類で分けられるものもあり、
また、集金などで必要になる場合が多いので、
小銭処理に重点を置かずに、潔く釣りをもらう。
女性の財布がやたら大きいのは、ちゃんと理由がある。
(その中味の多くはポイントカードだが)

ただし、子供の小遣いを両替したてで、
異様に小銭入れ部分が膨らんでいるときは、要注意だ。
1358円の会計に、
千円札1枚、百円玉1個、50円玉2個、十円玉14個、
5円玉2個、1円玉8個で払うこともある。

以上のことを、咄嗟に吟味し、レジに並ぶ。

おっと、もうひとつ気をつけなければならないことがある。
閉まっているレジだ。

突然、その場所にレジ係が現れ、
「お先にお待ちのお客さまからどうぞ~」
と、声を上げることがある。
お先にお待ちの・・・と言われても、
並び直すことができるのは、せいぜい隣のレジ列の人間だ。
その可能性を考えると、多少時間は掛かりそうでも
閉まっているレジ横に並ぶのも、ひとつの方法である。

さて、このように全神経を集中させて並んだレジでも、
結局一番遅くなってしまうこともある。
実際私は、会計の直前にレジ係の男の子に鼻血を出された。
必死で鼻を抑えながら、
「ふみまへん。ほかのレジに行ってくらはい」
と言われて、誰が逆らえようか。

そういうときは こう考えよう。
人生幸せと不幸せはプラスマイナスゼロ。
このアンラッキーは、他のラッキーのためなのさ!



つづく