田切通信

旅行に写真に究極超人あ~るに飯田線田切駅

田切掃除・夏7

2005-09-14 20:47:00 | 飯田線の旅
 ホームに降りると、驚いたことに先客がいる!駅の草刈りしていたおじさんだった。挨拶をして話しかけると、昨晩も駅寝の客があったという。僕らも昔はよくここで寝たものだ。待合いの中は薄汚れていて、前にはあったカード式の公衆電話が撤去されている。谷間で携帯の電波も全く届かないので、列車が出てしますと外界との連絡手段がない。(全くない訳ではなく、JR専用の鉄道電話と、唯一の民家宮下家へ泣きつくという手段はあるが、あくまでも緊急用だろう)携帯がないと生きられない人(結構多いらしいが・・・)だったら即死だな、などと思いつつ、仕事や諸々のしがらみから切り離された開放感を味わう。
 かつて僕もジュースを買った自販機は、限りなく崩壊が進んでいる。おじさんが草を刈っている小道を下ると、あれ?何か見慣れた光景が変???何か違和感がある。ちょっと考え込むと・・・そうだ、ミュージックフェスティバルが根こそぎ取り壊されて更地になってるのだ。たしかに床が抜けて屋根が所々落ちる等、痛みが激しかったのだが、水窪町は修理維持より解体を選んだようだ。
 ここで結婚式を挙げたカップルは、これを見たらなんと思うだろう?
廃墟に常に付きまとう虚無感とでも言うのだろうか、かつて人の温もりがあった場所が、崩れ草むして自然に帰っていく様はもの悲しい。
 駅の周辺を歩き回り、一通り写真を撮る。それでも駅を脱出する列車が来るのは40分後だ。