田切通信

旅行に写真に究極超人あ~るに飯田線田切駅

夏の大掃除13

2009-10-27 21:04:00 | 飯田線の旅
 曲がった松を超えると、前方に見慣れた橋が見えてくる。写真中央に小さく写っているのが唐笠駅から見上げる大きな橋。約50分に及んだ船旅の終わりが近づいてくる。


 と、左手にこんなのを発見!水面近くに飯田線の鉄橋がある。これで単行でも走ってくれば、水面にも映って絵になるのになぁ。これも舟に乗らないと撮れない。


 唐笠駅の少し手前に終点港がある。舟の到着を知らせるために木の棒で船縁を叩くと、乾いた音が谷間に良く響きわたる。今では無線も携帯電話もあるのでこんな連絡手段は必要ないのだろうが、この静かな谷間ではこの音だけで充分伝わる。舟の到着に合わせ、港で爆竹を鳴らす。これが歓迎の合図なのだそうだ。
 舟は左岸に舳先を向けて接岸する。先ほどまで前方に見えていた橋が横に見える。


 着岸した途端に、猫が乗り込んできた。この白いのともう一匹黒縞のやつだ。うろうろと舳先付近を探っている。鮎の塩焼きの残骸を探しているのだ。今回は1っ匹も捕れていないから、当然残骸もない。猫は当てが外れて眉間に青筋を立てている。この後、船頭がめちゃくちゃ引っかかれたのは言うまでもない。


 次にせんべい目当てにアヒルが寄ってくる。すごい数のアヒルに詰め寄られる。
「せんべーくれ~」「せんべーくれ~」でも食べちゃったからないのだ。アヒルさん達も眉間に青筋たてている。舟で食べちゃったのでせんべいのなかった局長が丸呑みにされたのは言うまでもない。


 楽しかった船旅が終わった。実に優雅でノンビリとリラックスした時間だった。秋の紅葉を見に来たいと思った。船着き場では小規模なお土産物店が営業している。僕は飯田名物のネギダレを500円で購入した。
 かつては舟の到着に合わせて必ず飯田線の便があり、それに乗って天竜峡に帰ったのだが、本数が激減した現在では、船便の半分はマイクロバスで天竜峡に帰る。僕らの乗った第2便がそれだった。